素晴らしい世界には七色の虹がかかる【おそ松さん】 (ページ7)

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【Aside】

夜中のキッチンでシチューを作る。
トントントンと慣れた手つきで人参を切り、
鍋に入れた。

このシチューは二人前。
さすがに私が全部たべるわけではない。

私と、おそ松の分だ。

あの後、おそ松は二階に行ったっきりで
夕飯を食べていない。

シチューをお皿に盛り
スプーンを出す。

『いただきます。』

そう呟くと、誰かが階段を下りてくる音がした。

『シチューあるよ、おそ松。』

お「……おぉ」

おそ松はシチューを盛り、私の正面に座る。
そしてガツガツとシチューを食べ
あっという間にお皿が空になってしまった。

お「……俺さぁ、ずっと長男だったんだよ。」

『うん』

おそ松の口から本音が溢れる。
私は優しく頷きながら、お皿を二枚洗う。

きっと、この本音は兄弟の前じゃ言えなかったのだろう。

お「……Aが来てから、姉さん姉さんって。
皆バカやってくれないんだ」

『うん』

お「……またアイツらと騒ぎたい…！」

苦しそうな声でそう言うと、おそ松はぐっすりと
寝てしまった。

可愛い寝顔、他の兄弟とそっくり。
目元は少し濡れていた。

『……さて、どうしようか。』

姉さんも頑張っちゃおう。