第二十一話 降旗side ページ22
え、あれ、ちょっと待って。なんだこれ、なにこれ、これは夢でしょうか。そうなんでしょうか。落ち着け、落ち着くんだ俺!
「あの、さ、征」
「うん」
征はちょっと怯えたような、その反面で期待も捨てきれないような、そんな複雑な目をしていた。俺は今どんな顔をしているだろうか。唐突な展開についていけない俺は今、何をしようとしているの?
「ごめん光樹。僕は勘違いをしたかもしれない」
黙ったまま目を合わせない俺から顔を背けて征は言う。
「誤解を招きそうな自分の言葉に君があんまり焦るから、もしかしたら、その、この想いは一方的ではなかったんじゃないかって」
征はもう一度ごめんと謝ってから手を離そうとする。俺は咄嗟に強く握りなおした。
「光樹……?」
「……じゃない」
「ごめん聞き取れなかった。もう一回……」
「勘違いじゃ、ないよ」
恥ずかしくなって征の肩に顔をうずめた。今は征の顔を見たくても見れない。
「俺も、好きだよ。征が好きなんだ」
俺たちはしばらくそうしたままでいた。お互いにぐちゃぐちゃの頭を整理する時間が必要だった。今日一日すごく長かった。午前中は部活で、昼過ぎにメールして、夕方くらいに会って、ご飯食べて、そんで今、告白された。
「僕たち、かなり遠回りをしたみたいだね」
「うん」
征が俺を少しだけ引き離して、向かい合う格好になる。それから、柔らかな手つきで唇を引き寄せた。
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ゆいち(プロフ) - 星覇みこさん» コメントとご指摘ありがとうございます!フラグ立てておきました (2014年10月21日 20時) (レス) id: c9180f04a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいち(プロフ) - 柚樹@コチョウラン(*∂ω∂)アキちゃん廃。さん» コメントありがとうございます!ご指摘ありがとうございますフラグ立てておきました。赤降尊いです(´ー`*) (2014年10月21日 20時) (レス) id: c9180f04a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいち(プロフ) - 立野谷真さん» コメントありがとうございます(^^)頑張って更新しますのでよろしくお願いします! (2014年10月21日 20時) (レス) id: c9180f04a4 (このIDを非表示/違反報告)
星覇みこ(プロフ) - 一応BのLなので、18禁フラグ立てた方がいいと思います。せっかくいい作品なのに、違反報告されてしまうともったいないですから… (2014年10月21日 20時) (レス) id: 80a9ba8abd (このIDを非表示/違反報告)
柚樹@コチョウラン(*∂ω∂)アキちゃん廃。(プロフ) - 赤降好きさんですか!?最高ですよね!可愛いです//←本当に最近メジャー?になってきて嬉し寂しいですwwですが腐 向けなのでフラグをたてていただきたいです!!たててください!美味しいのありがとうございます←← (2014年10月21日 19時) (レス) id: 8824f7f364 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆいち | 作成日時:2013年12月14日 12時