旅立 ページ31
朝日が登る前
私は一人静かに麩を開けて外に出た
夏が終わったこともあり朝方は少しは冷える
貴女｢うぅ。寒い…｣
早く出なくちゃ
早足で廊下を歩いた
広間の前を通ったとき
貴女｢っ！？｣
食事をする時、いつも私が座っている場所に一人座りながら寝ているのを見た
それは紛れもなく総司だった
貴女｢総司…(ﾊｯ｣
いけない。起こしちゃう所だった
それに私はもうあの子の兄では無い
私はあの子を裏切ったんだ
貴女｢ごめんね…総司｣
私は総司に近寄り自分の羽織をかけさせ、頭を撫でた
貴女｢元気でね。無理はしないでよ｣
さてと。続いてが問題なんだよね
この試衛館の門を開ける時やたらと大きな音がする
その音を聞いて駆けつけてこないよね…？
ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｨｨｨ←
ったくうるさいなぁ！立てつけ悪過ぎでしょ！
よし。誰も来てない
さっさと門を閉めてと
閉めようとすると白い手が伸びて阻止した
お化け！？←
土方｢ちょっと待てよ｣
貴女｢土方…｣
土方｢お前、本当に出ていくつもりか｣
貴女｢はい。そうです｣
土方｢帰る場所なんぞねぇんだろ｣
貴女｢……本当のことを言えばありませんが
私がいても邪魔ですし｣
土方｢皆、邪魔とは思ってねぇけど？｣
貴女｢一人居ますよ。総司が｣
土方｢あいつはそんなこと思ってねぇよ｣
貴女｢違います。私はあの子を裏切ったのです
それ相応の罰を受けなければ｣
土方｢じゃあ、なんで泣いてるんだ？｣
貴女｢えっ…？｣
手を当てると水が付いていた
いつの間に…
土方｢本当はここに居たいんだろ
これからもずっと｣
貴女｢…そうですよ
これからもここにいたい…
ずっと居たいですよ！！｣
土方｢何で出ていくんだ｣
貴女｢だって…私は皆さんに嘘をついてしまった…最低な事をしたんです
だから…｣
土方の白い腕が伸びてきて私を包み込んだ
土方｢お前は背負い込み過ぎたんだよ
少しは俺らを頼れよ｣
耳元でそう言われ私の中で張り詰めていた糸が切れた
貴女｢私は……っ｣
土方｢泣けばいいんじゃねぇの？｣
貴女｢……｣
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暁月(プロフ) - 飛鳥さん» 御指摘ありがとうございます！ (2016年4月10日 9時) (
レス) id: 8f49b61306 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - 老害じゃなくて労咳ですよ〜(*^^*) (2016年4月9日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - まっつんさん» コメントありがとうございます。返信遅れてすみませんm(_ _)m。確かに私もボコボコにしちゃいます笑 (2016年4月8日 17時) (レス) id: 8f49b61306 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん - 主人公のお父様の弟、私だったらボコボコにしますね^^ (2015年10月23日 16時) (レス) id: 179b97f76b (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 藍さん» 確かにそうですね！ (2015年9月26日 10時) (レス) id: a787618f2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁月 | 作成日時：2015年9月12日 0時
