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第漆拾捌夜・「戦車」 ページ37

そこにいたのは、やはりカルラだった。


「そんな怖い顔しないでくださいよ・・・折角の可愛いお顔が台無しになっちゃいますよぉ?」


カルラが私の目の前に来たわけ、それはもう分かっている。


ちらりと横目で地面を見る。

そこにはエテルノ王国軍の前列にいた者たちが意識不明となって倒れているのが

どこまでも広がっていた。


視線を戻す。




「お相手願います―――A様」



カルラが軽く頭を下げた瞬間に、カルラとの戦闘は始まった。


私は瞬時に後ろへと飛ぶ。



カルラが私に戦闘を申し込んだ理由、それは紅炎さんを守りにくくするため。

紅炎さんが危機の時に駆けつけにくくするため。

恐らくは、そうだろう。


それと、エテルノ王国軍が私に向かって矛先を向けるというのは到底無理な行為だろう。

だが、カルラは性格上、問題なく矛先を向けられるであろう。

カルラと私はそれほど接点があったわけでもないから。

だからエテルノ王国軍は紅炎さんに私が駆けつけられなくするようにカルラに任せた。



「あははははは!!!逃げてばっかりじゃダメだよっ? ちゃぁーんと向かっていかないと!!

 ほらほら見て!!!あのかっわいらしい皇子サマみたいに可愛らしくボロボロにならないと・・・


 ・・・・・な?」


カルラの持つ長剣が容赦なく突き出されてくる。

それを私は幾度も避けていた。

カルラは長剣を振り回しながらある方向へ指を指す。

ちらりと横目で見てみると、

そこには肩で息をしながら辛そうな表情で戦車からの攻撃を避けている紅覇がいた。



「あれは・・・・普通の戦車、じゃない?・・・」


長剣を避けながら呟くと、カルラはにっこりと笑った。


「やぁ〜〜っと喋ってくれた。やっぱり透き通った綺麗な声だね。

 ・・・それと、やっぱりエテルノ王国の第一皇女ってだけある。

 あれが普通の戦車じゃないって気づくなんて、洞察力がいいっていうか・・・」


「どうでもいいからさっさと教えて・・・あの戦車、何なの?

 まさか・・・・魔力を盛大に溜め込んだ、魔法戦車・・・・?」

第漆拾玖夜・「カルラと、少年」→←第漆拾漆夜・「戦争再開」



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玲琉.(プロフ) - まーちゃんさん» こちらの方も読んでくれたんですか!?ありがとうございます!!番外編は区切りが悪いしよく分からないかもしれませんがこれ一つでendです。曖昧な、よくわからない感じにしたかったので。第参章もお付き合いよろしくお願いします! (2014年6月10日 19時) (レス) id: 7d3c1dd707 (このIDを非表示/違反報告)
まーちゃん - おおおお!番外編も面白そうな・・・!! (2014年6月10日 18時) (レス) id: 90194117f4 (このIDを非表示/違反報告)
紅凛檎(プロフ) - 玲琉.さん» うんっ!元気だったよー!!玲ちゃんもがんばれー!!応援有り難う* (2014年5月11日 8時) (レス) id: 66a5babc27 (このIDを非表示/違反報告)
玲琉.(プロフ) - 紅凛檎さん» 久しぶり!!!元気だった!?会いたかったよー!!*。うんうん!!またお喋りしよう!! 気がついたらもう第参章だよー作者もびっくりだよー←凄く気になるなんて、有難う♪これからも頑張るね!紅凛ちゃんも頑張って! (2014年5月3日 11時) (レス) id: 7d3c1dd707 (このIDを非表示/違反報告)
紅凛檎(プロフ) - 玲ちゃん、お久しぶりです!(´∀`*) 忙しくて中々来れなかったよ〜;また、お喋りしようね♪ 気がついたらもう第参章!?わぁお!早いなぁ!第参章の予告を、見て凄く気になるよ〜!これからも、頑張って!! (2014年5月3日 10時) (レス) id: 66a5babc27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玲琉. | 作成日時:2014年3月20日 22時

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