四人班 ページ21
翌朝、アカデミーの卒業者のみを対象とした下忍に向けての班分けが発表された。
その中には、なんとか額当てを手に入れたナルトも含まれる。
私はサクラの隣に腰掛けた。
「サスケ、おはよう。」
そして初めてサスケに挨拶をしてみた。
「何だ。急に。」
サスケは前を向いたまま言った。
目が合わないことに多少疎外感を感じながらも、昨日の火影からの話を公にするわけに行かないので別にとだけ答えておいた。
「A!抜け駆けする気!?」
サクラが両拳を握り締めて嫉妬心を表す。
「違う。そんなんじゃないよ。けど、ほら…!何となくってやつ…!」
「ふーん…。」
サクラがいかにも怪しいと言わんばかりに目を細めてじっと私をみた。
「こんな奴のどこがいいんだってばよ。」
すると、ナルトがサスケの顔の前に立ち、間近で睨み始めた。
「どけ!」
サスケは迷惑そうに言う。
と、その時。後ろにいた男子が押した反動でナルトの顔が前方に傾いた。
私が気づいた時には嫌な音が耳に残って、サスケとナルトが唇を重ねていた。
私は持っていたお茶を全て飲み干して思わず催していた吐き気を抑制させた。
ナルトはサスケファンの代表であるサクラに鉄拳制裁を加えられ煙を出しながら伸び、サスケは口許を何度も拭いている。
それは、イルカ先生が話し始めてからも変わらなかった。
「今度からは班を作り、各班ごとに一人ずつ上忍の先生が付いて任務を熟す。」
どうやらこれからはグループで行動して行くらしい。
あまり集団行動が得意じゃない私にとって、良い知らせとは言えなかった。
しかもその班は予め力の配分で決めているようだ。
「次、七班!春野サクラ。うずまきナルト。A。それとうちはサスケ。」
やっと私の名前が呼ばれたと思ったらナルトが文句を言い出した。
どうやらサスケと同じ班なのが気に食わないらしい。
「やめろよ。」と必死に止めるがナルトは嫌と言って聞かない。
しかしそれは私にとって好都合でもあった。
過去のことを知ってしまったというのもあってか、何となくサスケへの接し方がわからなくなっていたからだ。
心無いことを言うのも闇を深めるだけだし、優し過ぎても気持ち悪い。
「はぁ。体の問題か、心の問題か…。」
私は憂鬱なため息をついた。
「サスケは卒業生27名中ほぼ一番の成績で卒業!ナルト、お前はドベ!」
「…ん?”ほぼ”って何だってばよ?」
ナルトはわざとらしい位白々しく聞き返す。
261人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Caesar(プロフ) - マスラさん» コメントありがとうございます!なかなか更新出来ないのですが応援してくださる方がいると思うととても嬉しいです! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
マスラ - とても面白いです!続き楽しみにしています。お忙しいとわ思いますが、更新頑張ってください!(*^_^*) (2018年11月6日 16時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - ありがとうございます!!学生なのであれこれ大変ですが更新がんばります! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2018年9月10日 3時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 深雪さん» コメントありがとうございます!!この所旅行に行ってて更新出来ませんでした。すいません!!頑張って進めるようにしますね! (2018年8月18日 19時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:julius | 作成日時:2018年1月1日 1時