階級社会 ページ19
アカデミーを出ると表は卒業試験に集まった親子連れでごった返していた。
そんな中、一人ポツンとブランコに座って負のオーラを撒き散らすナルトはどこか場違いさを感じさせる。
「ねぇ、あの子。」
急に集まっていた母親の1人がナルトを軽蔑した目で見た。
「例の子よ。一人だけ落ちたらしいわ。」
「いい気味よ。あんなのが忍になったら大変よ。だって本当はあの子…」
一人、また一人と最早井戸端会議の限度を越えた非難と軽蔑の視線がナルトに降り注がれて行く。
ぐっと歯を食いしばって泣くのを耐え、ナルトがゴーグルを下ろした時、私が蓄えていた感情が遂に爆発した。
「ねぇおばさん、弱い者いじめもそれくらいにしなよ。」
「フン!何よこのガキ!!ちょっと綺麗だからって調子乗りやがって…!」
私は凄む声にも怯まなかった。
「そうやって怒鳴れば子供だから言いくるめられると思った?大人の癖に寄って集って子供1人いじめるのは卑怯だよ。」
「コイツ見ない顔よ!きっと引っ越して来たんだわ!!親のいない者同士で傷の舐め合いってところかしらね!!」
彼女達は醜く顔を歪ませて笑った。
「私にそんなこと言って良いの?」
「当たり前じゃない!うちは立派な家紋があるの!孤児とは育ちが違うのよ!!」
悪しき母親の怒声が辺りに響く。
私はスゥと息を吸って口を開いた。
「なら改めて
その瞬間ナルトの悪口を言っていた母親達が全身の血が抜けたように青ざめた。
「御息女様、どうかお許しください。私達には家族がいるんですっ!!」
「家族のいるいないは関係ない!全ての人間は平等なはずだ…!なのにお前達はナルトを非難し、軽蔑し、見下してきた!その罪は重い!」
尚もすがり付いてこようとする彼女らに「次はない。わかったか!」と捨て台詞を吐くと、私は意気揚々と歩き出した。
おそらくこの時ほど御爺様と御婆様に感謝したことはない。
向かう先は火影邸だった。
さっきの母親達が言っていた「だって本当はあの子…」これが気になったからだ。
アカデミーから火影邸迄距離はなかった。
奥へ通してもらった私は率直に火影に問いかけた。
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Caesar(プロフ) - マスラさん» コメントありがとうございます!なかなか更新出来ないのですが応援してくださる方がいると思うととても嬉しいです! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
マスラ - とても面白いです!続き楽しみにしています。お忙しいとわ思いますが、更新頑張ってください!(*^_^*) (2018年11月6日 16時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - ありがとうございます!!学生なのであれこれ大変ですが更新がんばります! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2018年9月10日 3時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 深雪さん» コメントありがとうございます!!この所旅行に行ってて更新出来ませんでした。すいません!!頑張って進めるようにしますね! (2018年8月18日 19時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:julius | 作成日時:2018年1月1日 1時