７、『俺』じゃない ページ7
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｢あんた、まだ分かってないの？｣
大きくため息をついた瀬名。
それでも面白そうにしているのはなぜだ。
｢まぁ、アホな子ほど調教しがいあるけどねぇ｣
｢アホは余計だ、このワカメ｣
とりあえずテキトーに暴言を吐く。
しかし全く意味がない、むしろ火に油っぽい。
そして近い、ものすごく近い。
昼間みたいな状況じゃないからいいけど
それでも無理なものは無理だ。
後ずさりして、地味に距離を置く。
そんなものは無意味だったのか、瀬名に腕を取られる。
びっくりして振り払おうにもまるで出来ない。
信じられないほど、男子の力の強さを知る。
っていうか一体何されるんだ俺は。
なんか急に怖くなってきたんだけど。
｢なに、怖がってんの？｣
｢は、はぁ？！ふざけんなっ！怖くなんか……！｣
｢口悪いけど、ただの女だね、あんたって｣
そういいながら、付けていたウィッグを取られる。
｢着替えが難しいから、体育はサボるってこと？｣
猫みたいに無理やりじゃなくて、いとも簡単に。
｢それとも、まともに見れないほど初心なわけ？
男子校に侵入する度胸はあるのに｣
セミロングの髪が揺れ落ちる。
本当に色々、タイミングが悪い。
｢か、返せよっ、俺の……！｣
｢『俺』じゃ、ないでしょ｣
瀬名が、顔を近づけていう。
｢少なくとも、『ご主人様』の前では女でいな｣
嘲り笑う瀬名は、見たことがない。
｢お、女って、急に言われても……！｣
｢じゃあ、無理にでもさせてあげる｣
｢無理にって……っ？！｣
こちらの声を、瀬名が遮る。
でもそれは、言葉で遮ったわけじゃなかった。
瀬名の体温が、唇から伝わる。
長いような短いような、不思議な感覚。
『キスされた』、その現実を受け入れた瞬間
抵抗と屈服が混ざって、わけがわからない。
｢なに、してんだ、お前……っ｣
咄嗟に抵抗という行動を取るものの
瀬名は俺の腕を引いて、顎に手を支えてる。
｢黙って｣
逃げられやしないまま、その低い声にも囚われる。
机に足が当たったのか、ガタンと音がする。
逃れようとするが、後頭部を掴まれた。
息を止めていたからか、耐えきれなくなって
少しだけ口を開ける。
その隙に、瀬名は角度を変え、何かをすり込ませる。
驚いて離れようとするが離れられない。
何とも言えない、不思議な感触と一緒に
聞いたことないような水音が、静かな教室に響く。
息をしようとする度、体が熱くなる。
力がどんどん抜けて行って、瀬名にしがみつく。
やっと離れたと思うと、完全に力が無くなってしまった。
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nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
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