３２、あんたのほうが ページ32
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前方にいる羽風、守沢、桜咲を確認する。
その後で俺に近づいて、耳元で小さくいう。
｢……声、抑えてなよ？｣
反射的に息がかかった耳を抑えて、瀬名から離れる。
しかしそれは一歩遅く、顔を寄せられ、そのまま唇が重なった。
そして数秒後、瀬名はあっさりと手を離す。
｢……っ！｣
言葉が出ないまま、口元を抑えて睨む。
それに満足そうな顔をして、小さく笑う瀬名。
｢きゅ、急に何してんだよ……！｣
｢やっぱり、あんたはその顔の方がいいよねぇ｣
｢は、はぁ？！お前っ、ぶっ殺……！｣
殴り飛ばそうと、腕を振りかぶる。
同時に言葉を投げたが、それは簡単に塞がれ
気づけば、ついさっき曲がった角に引き戻されてしまった。
｢俺が『ご主人様』ってこと、忘れた？｣
そう言う瀬名に、3人が確認できない場所で
俗に言う壁ドンとやらをされている。
少女漫画とかなら、主人公が相手にときめくシーンなのだが
生憎、そんな思考がまるでない。
どっちかって言うと、バレたらどうしてくれんだ的な。
さらに付け加えて言うと、普通に恥ずかしい。
｢ねぇ、ちゃんと意識してる？｣
｢してるしてる、今めちゃくちゃしてたから｣
半ば強引に返事をすると、瀬名は｢へぇ｣と怪しく笑う。
壁についてた指先を離して、頬に移動した。
触れられた手の温もりに強ばらせ、眉を顰める。
｢うん、やっぱり、あんたの方がいい｣
……また、その顔。
思考を抑え込まれる、息が止まりそうになる。
それを解すように、瀬名から目線を逸らす。
ダメだ、これ以上近いと、飲まれてしまう。
｢A、こっち向いて｣
瀬名の声が、耳元で響く。
でももう、顔なんて見れやしない。
必死に抵抗してると、視界から瀬名が消える。
驚くと同時に答えが出て、体を縮こませた。
｢せ……っ！？｣
｢声抑えなって｣
首筋辺りをなぞるように、濡れた感覚。
ザラザラしていて、気持ちいいのか悪いのか。
何が起こったのかわからないのに、体が抵抗しない。
刹那、電流が走ったような痛みが。
｢……っ？！い、今なにを……｣
瀬名に向き直る。
その瞬間、唇を奪われてしまう。
｢……っ、〜っ！！｣
さっきとは違う、息が出来なくなるような感覚。
力を入れようにも難しく、されるがままの状態で。
遠くの方から聞こえる声も、なんかどうでも良くて。
｢せ、な｣
｢ん？なぁに？｣
……ずっとこうしていたい。
なんて、そんなこと言えるわけないし。
｢……いっぺん死ね｣
｢いった？！｣
とりあえず小指踏んだった、ざまぁ。
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nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
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