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愛を前にしたら、歳の差なんて塵以下だ。
いくら彼が年老いていようと、いくら彼が若くても私は彼を愛して、彼と添い遂げる。
彼は彼だし、その事実は何一つ変わりはしない。
純白のドレスに包まれて、思わず目尻が熱くなった。
「A、本当に…綺麗よ…」
「美海、ありがとう。本当に美海には感謝しきれないほど…っ」
泣かない泣かない、と彼女に励まされて一筋涙が零れた。
彼女は、私の相談に何回も乗ってくれて何回も救ってもらった。
彼女には本当に感謝してもしきれない。それくらい私の大事な存在。
「美海、私、幸せになるわ。」
「…っ、うん。Aなら…ううん。幸せになる以外の選択肢なんて、元々ないでしょ！」
ははは、と涙をぽろぽろ零しながら微笑む彼女が美しくて思わず目を細めた。
こくり、と頷いて彼女の瞳を見つめて微笑んだ。
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大きな扉を開けば、ずっと先に美しい真っ白なタキシードを身にまとって私を見つめる彼がいる。
細身な彼にそのタキシードは憎いくらい似合っていて、素敵と言葉を零せばエスコートしてくれる父が微笑んだ。
彼は大学を卒業して安定したら籍を入れよう、と私の薬指にシルバーリングを通しながら言った。
いつかこんな日が来るとは思っていたが、いざその時が来るとなんて言っていいか分からなくなる。
頭がクラクラして、「はい」と告げるしかなかった。それでも彼は目を細めて私の頬に手を添えた。
「お父さん、今までありがとう。私、」
「Aが選んだ人なんだ、必ず幸せになる。…幸せになるんだぞ、A。」
父の顔を見れば、きっと涙が溢れ出てしまう。
真っ直ぐ彼を見つめて、1歩ずつヴァージンロードを進んでいく。
「A、本当に綺麗だよ。」
「周助……、周助も、綺麗よ…」
栗色の髪の毛はきっちりセットされていて、いつもと違う男性を感じる彼に胸が高鳴った。
誓います、の合図で私の左薬指にシルバーリングを通して私の頬に手を添えた。
「愛してる、A。」
「…私も、周助に出会えて、周助を愛せて本当に良かったわ…っ」
瞳を閉じて、彼の触れるだけの接吻を感じた。
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愛しい人が、隣にいる。
私を見て、微笑んでくれる。
「…幸せよ、周助。」
「ふふ、僕も。」
彼に身を任せて、彼の体温を感じて微笑んだ。
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ゆーり - めちゃくちゃ感動しました！あえて主人公に手を出さないところとかがめちゃくちゃ不二っぽくて！ほんとに感動でした！ (2021年3月14日 16時) (
レス) id: 8ac4695b82 (このIDを非表示/違反報告)
桜田 しおり(プロフ) - 鮎太郎さんさん» そう言って頂けて嬉しい限りです。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2018年9月29日 20時) (レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
鮎太郎さん - ヤバイです！不二先輩かっこよすぎます！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: 41a4e5daec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田 しおり | 作成日時：2018年9月14日 7時
