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彼の存在は間違いなく私の人生を変えた。
考えたくもないが、彼がいなかったら私は今何をしていたのだろうか。全くと言っていいほど検討が付かないが、言えることは今こんな風に誰かを心の底から愛しいと思えていないという事だけ。
彼は私に愛を教えてくれた。
子供じみた愛から、少しだけ大人になった愛を教えてくれた。
「好き」が、少しずつ「愛してる」に変わっていった。
こんなにも誰かを愛する事が出来るなんて、思いもしなかった。
彼の事を思って涙する事も、彼の事を思って胸が苦しくなる事も、彼の事を思って頬が綻んでしまう事も。
人を愛する事は、本当に素敵な事なのだと彼は私に教えてくれた。
「A？」
ほら、隣を見上げれば彼が優しく私を見つめてる。
右手を差し出して、私を待っていてくれている。
「…うぅん。何でもないわ。」
その右手に手を添えて、彼の温もりを感じる。
どうしようもなく彼に触れたくなって、思わず背中に飛びついた。
「ゎ、A？どうしたの、甘えん坊だね。」
「ん〜、周助のことが好きだなぁって……ふふふ、愛してるわ、周助。」
ストレートに愛を伝えるのが、凄く恥ずかしかった。
でも愛を伝えることは全くマイナスな事ではなくて、むしろプラスの事だった。
明日、自分が生きているかなんて保証はない。
この数秒後、この瞬間の後に自分が生きているかも、確証は全くない。
勿論、それは彼も同じ。
居なくなってから愛を告げても、誰も答えてはくれない。それならば後悔する前に全てをかけて愛を告げようと、そう思えた。
こう思えるようになったのも、酷く彼を愛おしいと思えるようになったから。
そう、全ては彼のおかげなのだ。
「私、周助となら、死んでもいいわ…」
「ふふっ、凄く光栄な事だね。僕もAとなら人生をかけて添い遂げたいなぁ。」
「周助が先に死んじゃったら私もすぐ後を追いかけてやるんだから、あっちで待っててよね？」
「はははっ！僕がAを置いてくような事するわけないでしょ？……Aを最後の最後まで、いや、ずっとこれからも愛し続けるから、ね？」
ああ、もう本当に彼が愛しい。
どうしようもなく、彼が愛しい。
この世界に彼以外、何もいらない。何も必要ない、彼がいればそれでいい。
彼の体に回した腕を強めて、愛してると呟いた。
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ゆーり - めちゃくちゃ感動しました！あえて主人公に手を出さないところとかがめちゃくちゃ不二っぽくて！ほんとに感動でした！ (2021年3月14日 16時) (
レス) id: 8ac4695b82 (このIDを非表示/違反報告)
桜田 しおり(プロフ) - 鮎太郎さんさん» そう言って頂けて嬉しい限りです。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2018年9月29日 20時) (レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
鮎太郎さん - ヤバイです！不二先輩かっこよすぎます！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: 41a4e5daec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田 しおり | 作成日時：2018年9月14日 7時
