39 sideなし ページ41
初めの不幸が訪れたのは6歳の時
この世界ならよくある出来事
だが彼女の人生が狂い出す初めの出来事になる
太陽が島の真上に上りほのぼのとした天気の中
平和な島を海賊達が襲ったのだ
目的は勿論
悪魔の実に関する情報
いつもなら少女の父親を初めとする
能力者の人々で充分追い返せた
だがこの時はそうはいかなかった
海賊達のに能力者をはじめとした
海賊の数が今まで襲ってきた海賊の数とは
比べ物にならないほどだったのだ
そのまま海賊達は人々をなぎ倒し
島を破壊していった
力の差は圧倒的だった
それでも海軍が来るまでの間必死に闘った
海賊と島の人々が衝突している場所から
ほんの少し離れた所で
建物は崩れ炎は燃え広がる中
ひたすら声を上げ泣き続けていた少女がいた
まだ幼い少女はただただ母や父の名を呼んでいた
だがその声を聞き近づいてきたのは
母親でも父親でもましてや島の人々でもなく
不幸にも海賊だった
高い笑い声を上げながら
容赦なく振りおろされるそれは
少女の命を奪う筈だった
けれど暫くしても少女は切られる事は無い
代わりに少女の目の前に広がったのは
これ以上ない赤
自分の前に広がったその液体は
先程まで少女が呼んでいた母親のものだった
少女を庇うように立っていた母親は力なく倒れた
自分が呼んだせいで母親が切られた
自分が呼ばなければ
そんな事が幼い少女の頭を埋め尽くした
"愛してるわ"それが母親が残した最後の言葉
少女は再び泣き出した...
先程よりも強く
二度と戻ることのない母親を呼ぶように
初めの死は
海賊によって奪われた
自分を守る為目の前で消えた
自分を産み愛した者の死だった
どのくらい泣いていたのかは分からない
気が付けば元いた景色ではなく
海岸に向かう途中の道にいた
先程までいた海賊は見当たらず
代わりに父親が少女を抱え走っていた
少女は父親の事を呼び必死に抱きしめた
母親のように死んでしまわないように
自分から離れていってしまわないようにと
海岸につくと小さな船が沢山あり
人々が次々と乗っていく
その先には海軍の軍艦
助かるそう思った
でも現実は少女に優しくすることはなかった
―――・―――・―――・―――・―――・―――
読んで頂きありがとうございます
最近更新が出来なくて申し訳ないです
話の進行上考えた内容を繋げるのに
時間がかかってしまいました
ですが途中で辞めるつもりはないので
これからも暖かい目で見守って下さると嬉しいです
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くちばし(プロフ) - 鈴さん» ありがとうございます！これからも読んで頂けると嬉しいです (2017年4月2日 17時) (
レス) id: 30fd41f576 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - とても良かったです。更新頑張ってください。 (2017年2月11日 15時) (レス) id: a4159b1efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くちばし | 作成日時：2016年12月1日 20時
