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理由教えてくんないし、ため息はつかれるし、こっちももう知らんと半ば諦めかけているとーー
「俺だけだと思ってたんだよ」
遂に、重い口を開いて喋り始めだして。
「倉持にもあげてたのが気に食わなかった」
「クッキーのことですか？」
「そうだよ」
倉持先輩にあげてたのが嫌って、もっとクッキーが欲しかったってこと？
意外と欲張りだなと思ったら、張り詰めていた緊張感がほぐれてしまって。
「亮介先輩って意外と食いしん坊ですね」
あまりにも上手に出来たものだから、自慢げにみんなに配ってしまってもう残っていなかった。
まだあったら渡せたんだけどな…
「はあ。そういう意味で言ったんじゃないんだけど」
またため息をついて、歩くのをやめたと思えば立ち止まって私の顔を見てくる。
「どういう意味なんですか？言ってくれないとこっちだってわかんないですよ！」
いい加減こっちだって一方的に怒られて、ため息つかれるのに頭にきてしまって…
少し声を荒げながら亮介先輩の顔を見つめた。
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作者名：おにぎり | 作成日時：2021年3月27日 6時
