2 入学の理由 ページ4
神代企業…日本の経済を支える企業。
私はそこの社長の一人娘として生まれた。
中学の頃は
お金持ちばかりが集まると言われる
栄花院女学校に通っていた。
そんな私が、
普通の私立の高校を選んだのには
深〜〜い理由があった。
……
「またダメだったわね〜」
「…すみません。」
「Aは謝らなくて良いんだよ、
全く、近頃の若者はろくな者がいない。」
リビングで母と父と話していた夜、
母の手には20枚くらいの釣書があった。
以前からお見合いの話とは
付き合ってきた、しかし…
「Aったら男慣れしてなくて
話す前に倒れちゃうし、
話題についていけなくて黙っちゃうし…。」
大変よ、とにこにこして母は言う。
父は相手が悪いとお酒を飲みながら
机の上にもある釣書を叩く。
「大体、この話を持ちかけてくるのは
ウチより小さい企業の息子!!
金目当てってのが目に見えて分かるわ!」
「…そうだ!普通の学校に行かせてみたら?
普通の女の子になれば、
きっと将来良い人も見つかると思うの!!」
「それもそうだな、
Aは外の事何も知らないし。
いい機会だ、そうしよう。」
「は、はい…。」
…という理由ですんなり決まってしまった。
そして、
本名を隠し、この学校に入学した。
近くの学校は他にもあったけれど
昔、野球をやっていた父の強い意見で
青道高校になった。
「私、ここでやっていけるのかなぁ…。」
お父さん、お母さん…
私、とっても不安です……。
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作者名:かりむ | 作成日時:2017年3月30日 21時