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白い服を着るべき人。 ページ11

「くっ…!!君は…杏奈の所の日向正宗…か!?」

日向は私に言った。

「ここの本丸の僕を、一階の奥の部屋に連れていってあげて。其処に治してくれる人がいる。大丈夫、ここの本丸の彼らとは話がついてる。ここは僕に任せて!それと、主が言ってたよ。九鬼が拐われたのは私のせいだって。すごく落ち込んでたから…絶対に逃げて、生きて帰ろう!僕らの本丸へ!…さあ行って!」

「うん!」

私は日向を抱きかかえた。

「…さあ、君の相手は僕だよ。夜月。」

「彼女は返さない。彼女は僕の妻になるにふさわしい。だから君には折れてもらいたい。」

「彼女は…九鬼は僕の大切な人だ…絶対に渡さない。」

その時、夜月は瞳をギラリと光らせた。

「君は彼女と同じ"正宗"だろう。ただの双子である君が、彼女の将来に首を突っ込むつもりかい?」

…それは、僕が、刀であった頃から、生涯かけて考えて…悩んでいたことだ。

…彼女は僕ではない他の誰かに恋をしているかもしれない。

その瞳に、僕は映っていないかもしれない。

それでも僕は…

「…確かにそうかもしれない。九鬼からしたら僕はただの双子の兄。何も特別な感情はないかも、しれないね。僕は…それでも構わない。兄でもなんでもいい。双子としてでも、彼女を支える為に僕はいる。傍らに立って、お互いに助け合って生きていく。それでいいんだ。」


…なんてかっこつけすぎたかな?

本当はね、君に、僕の事を、"双子の兄"ではなくて、他の誰でもない、この僕のことを愛してほしい。



いつも君には嘘ついてばっかだね。本当にごめんね、九鬼…


「いつか、九鬼に、僕の本当の気持ちを伝えられたら…って、強く思うよ。」


「馬鹿馬鹿しい…!」

その言葉と共に、戦闘を再開した。

夜月と楓。→←君を逃がしてあげたい。



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桜花(プロフ) - 今まで連載を見てくださった方々、本当にありがとうございました。ここで、日向正宗と双子の物語。は完結です。本当にありがとうございました!! (2019年10月13日 14時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» 初めていただいたリクエストを書いたのですが…どうでしょうか?可愛い路線にしたのですが…!嘘月さんのご期待に応えられるように頑張ります! (2019年1月2日 22時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» あけましておめでとうございます!そしてレスありがとうございます!お餅つきですね!頑張ります!! (2019年1月2日 12時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
嘘月(プロフ) - 桜花さん» あけましておめでとうございます!!ネタ、なのですが、餅つき、とかいかがでしょう? (2019年1月2日 12時) (レス) id: 330b7fd244 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん!お友達申請まで…!!本当にありがとうございます!それと、もしよろしければ、ストーリーのリクエストをいただけませんか?よろしければなので、もし無くても気にしないでください! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜花 | 作成日時:2018年11月3日 20時

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