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君を逃がしてあげたい。 ページ10

「さあ早く…この窓から出て。なるべく遠くへ逃げるんだ。ほら。」

「でも私、戦闘服も刀も無いわ。」

「大丈夫、それなら─…」

日向は私の手を引き、窓に連れていこうと走り出した。
すると、いきなりさっきまで暗かった部屋が急に明るくなった。

「…主の命に背くとはいい度胸だな、日向正宗。」

「うっ…!!」

「日向…っ!?」

日向は自分の胸辺りを抑える。

私は慌てて駆け寄り抱きかかえた。するともう目の前には夜月さんの姿。

気にせず日向に声をかける。

「大丈夫!?…日向?ねえ、日向、日向…!!そんな、いや…!」

声をかけても日向は答えない。目を開けてくれない。笑ってくれない。

日向…!何処の本丸の日向であろうと関係ない。日向は私の大事な兄。失うわけにはいかないの…!

刀を構える夜月さん。

「お前を粉々に切り裂いてやろう、日向正宗…!」

「駄目!彼に手を出さないで!」

「九鬼正宗…!君は僕の妻になるんだ、僕以外の男の名を呼ぶな!」

「私は貴方の妻じゃない!"日向正宗の双子"…!それが私九鬼正宗…!!」

やばい…!!このままじゃ日向は粉々に…!手入れでは間に合わなくなってしまう!

その時。

カキイイイイイン…!!

ギュッと目を閉じた時と同時に鳴り響いた金属音。

目を開けると其処には…

「日向…!!」

「待たせてしまってごめんね九鬼。もう大丈夫、僕は君を助けに来た!君の…九鬼正宗の双子の兄…僕が日向正宗さ!」

助けに来てくれた、私の大好きな、兄が、日向正宗が。

白い服を着るべき人。→←白い服をまとった女性は。



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桜花(プロフ) - 今まで連載を見てくださった方々、本当にありがとうございました。ここで、日向正宗と双子の物語。は完結です。本当にありがとうございました!! (2019年10月13日 14時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» 初めていただいたリクエストを書いたのですが…どうでしょうか?可愛い路線にしたのですが…!嘘月さんのご期待に応えられるように頑張ります! (2019年1月2日 22時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» あけましておめでとうございます!そしてレスありがとうございます!お餅つきですね!頑張ります!! (2019年1月2日 12時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
嘘月(プロフ) - 桜花さん» あけましておめでとうございます!!ネタ、なのですが、餅つき、とかいかがでしょう? (2019年1月2日 12時) (レス) id: 330b7fd244 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん!お友達申請まで…!!本当にありがとうございます!それと、もしよろしければ、ストーリーのリクエストをいただけませんか?よろしければなので、もし無くても気にしないでください! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜花 | 作成日時:2018年11月3日 20時

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