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響音side
響音「ここにいたか、聖夜！」
聖夜「あっ響〜！
がんばれがんばれ〜☆
ダッシュダッシュ〜♡」
たっぷり花壇や植木の並ぶ中庭を走り、
目の前の集団で一人
身長の高いヘアバンドのつけた
黒髪のバカに向かって助走付きで飛び蹴りをする。
無論、直撃はしていない。
手で防がれて、
そのままいなされる。
くそ、今朝のアレに文句を言いたいのに。
響音「こんのクソ野郎！
どこかに行くなら、一言叫べ！
それか一報を入れろ！
呼び出されて教室にいなかったから、
探すの大変だったんだぞ？」
聖夜「あっ、ごめんね〜？」
響音「心の底から思ってない音だ。
煽っているとして受け取ろう。
ーーーあぁ、すまない。
俺は佐倉響音。
急にすまない、転校生。
このバカが迷惑をかけていないだろうか」
聖夜の頭を叩いて、
頭を強引に下げさせると
転校生が必死に首を横に振った。
相変わらず優しい奴だ。
北斗「どこまで説明していたか・・・」
響音「共学化する、という旨だ。
本当に悪い。
ちなみに、ただの共学化ではなく
学院そのものの規模も拡大する。
女性アイドルだけでなく、
声優、音楽家、演出家ーーーー。
なんかを広く育成する方針らしい。
ーーーー転校生は
『プロデュース科』のテストケース、だった筈だ。
俺の妹、
秋希に女性アイドル科のテストケースとして、
入学の話があったからな
よく知っている」
秋希は進路そのものに悩んで、
結局、俺たちが中学生まで通っていた
『混じり』の生徒が集まった、
エスカレーター式の学園の高等部に進学したが。
聖夜「まだ悩んでるんだっけ？
秋希も俺たちと同じ声を持ってるんだから、
いい成績残せるのにね？」
響音「自由に花に会いに行きたい、
というのが大きいらしい。
それに、
あいつは今の夢ノ咲では適応できるか心配だ」
北斗「花ーーー、と言うと
小説家で、
統合騎士団の第3位だったか。
お前たち本当に仲がいいな」
転校生が花の名前を聞いて目を丸くする。
驚いているみたいだ。
それに、
俺と聖夜の顔を穴でも開けるように
じっとみてくる。
響音「親戚だし、
何より俺たちも騎士団の聖騎士だ。
第9位と、第10位。
俺たち一族が上位10位を総なめしている。
それで、話を強引に戻すが。
今の夢ノ咲学院では、
プロデューサーの役割を、
基本、教師が代替している。
生徒同士でそう言ったやりとりがあれば、
助かる、と言うわけだ」
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作者名：クラウン | 作成日時：2021年2月17日 4時
