変われない彼女は【はたけカカシ】 (ページ3)

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弐ページ3

「どうせ次の任務まで寝てるつもりだろ？

少し面白い話してやるよ」

聞きたいだろ？と顔を覗き込んでくるカザミネに

カカシは、別に頼んでないとでも
言ってやろうかと思ったが、

こういうのはいつも拒絶すればするほど
しつこくなる。

はぁ…とため息をついて
黙って話を聞くことにした。

「最近、火影岩の上にここらでは

見かけない少女がよく座ってるって話だ。

まあ、ただそれだけじゃないんだけどね」

てか俺も座っていい？とカカシの隣に腰掛ける。

「真っ黒の髪に、真っ黒の瞳、真っ白の肌。

その少女はいつも左腕に包帯を巻いているらしい。

ある時その包帯が血だらけになっていたのを
俺の同期が見かけたらしくてね、大丈夫かと
聞きにいこうとしたんだけどね

近づいて、あと少しで声をかけようって時に
その少女は急に消えてしまったらしいんだ」

「知らない男が近づいてきたら

そりゃあ逃げるだろう」

「暗部で俺の同期で、しかも優秀な忍だぞ？

そんな男が、か細く幼い少女を
瞬きする間に見失うって、

ちょっとおかしいと思わない？

見失うというより、
急に消えたって感じらしくて

それ以降俺らの間では
幽霊なんじゃねーかっ…て、オイ」

急に立ち上がったカカシに
カザミネは「聞けよ！」と目線を送る

くだらない…

これ以上聞いても大して興味無いし

それに

人一倍好奇心旺盛なカザミネセンパイは今にも
「一緒に真相を突き止めたく無いか！？」
とか言い出しそうだ。
それだけは勘弁

火影岩の上に少女なんて見たことがない
そもそも幽霊だとしても興味がない。

その一般少女が優秀な忍相手に気配を察知して
瞬く間に姿を消したってのが本当なら、
どんな奴なのか見てみたいところだけど。

まあ、どうせ好奇心旺盛なカザミネの反応を面白がって同期が作った話なんだろう

「俺、用事あるんで一旦家帰ります」

「えぇ～急だな…」

(というかこの人、つい最近同期の作り話に
散々踊らされた挙句

作り話だったって知って
めちゃくちゃ怒ってなかったっけ)

面倒事に巻き込まれる前に逃げよう。

「なあ～、気になるだろ～～」と言うカザミネの声が遠くなっていくのを感じながら
自宅に向かうことにした。