その三人、救済 【あんスタ】

三大猫かぶり ページ47

｢ただいま！｣



｢おかえり〜！はい、タオル。Aがラストだったね〜｣



｢ドライヤー今使ってるからタオルでとりあえず乾かしといてよ。あとちょっとで乾くから。｣






何かが化けて出てきそうな夜更け。私と転校生ちゃんが戻ってきた後、シャワーを浴びて布団に座った頃。
にじが長い髪を丁寧に梳かしながら乾かしていると、ふいにのっちが喋りだした。いや、別に喋って悪いとかじゃあないんだけども。







｢あのねあのね…｣



｢どうした、珍しく小声で喋って…｣






内緒話をする様にコソコソと喋るのっちにつられて私もだんだん声が小さくなる。特攻が１段階下がる…ってポケモ〇じゃないんだから。







｢Aの特攻下げたとこで何がおこんだろうね〜。まぁそんなことはいいんだ！｣



｢以心伝心…？！ってそんなこといいんだってひ｣



｢はい、ドライヤー使ってどうぞ。で、のっちはそんな勿体ぶって何するつもりなの？｣



｢遮った上で無視！はー！！Aは深く傷ついたよ！！！HP満タンで撃たれたタイプ一致のふんかを急所に受けたくらい傷ついたよ？！？！｣



｢いいからお前は黙ってドライヤーで乾かす！ポ〇モン最近再熱したからってネタに使わないの！！プロデューサーさん困ってるでしょ！｣



｢はぁい……｣








渋々ドライヤーを受け取りしわしわピカチュ〇の顔で乾かし始める。あっれ、おかしいな。渾身のボケだったのに誰も突っ込んでくれない…？？？



そんな悲しい真実に気がついてしまったため、開始3秒で元の顔に戻し、いい加減聞き役に徹する。転校生ちゃん私のテンションの差に着いてこれてないからね！！！








｢あ、えっと、え…？｣



｢あー、こいつの性格が全然違うって？最初は戸惑うよねぇ、わかるわかる。｣



｢わたし達基本的にはアイドルする時猫かぶってるんだけどね、その差が一番ひどいのがAなんだ〜！やばすぎて笑えるよね〜鼻で笑ってあげて！｣



｢ドライヤーの音でほとんど聞こえてなかったけど貶されたことはわかったぞ？？？？私の扱い酷くね？？？？？？｣



｢いいからAは髪乾かしてて！わたしの話が全然進まないでしょ〜！！｣



｢はぁい………｣







黙っていられなくなったから口を挟んだら理不尽にのっちに怒られた。いや、前はこんな扱いだったから落ち着くっちゃ落ち着くけども…。

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