107 ページ7
虹「ああ、俺もだよ。お前がずっと俺だけ見てたら良いのにとか、思う」
貴「まあ、ふふっ、私たちって似た者同士ね」
虹「……小さい時から一緒だし、似てるんじゃね」
貴「そうね、私たち一緒に育ったんだもの」
虹「…………………なあ、もしお前を助けたのが俺だったら…あの時出会ってたのが俺だったら、お前は俺を好きになってたのか？」
貴「………分からないわ。だって、実際出会ったのは祥吾だもの」
虹「…助けられたから、好きになったのかよ？それともアイツ自体が良いのか？」
貴「……ええと、そうね…多分、どちらもだと思うけれど…後者の方が割合的には多いのかしら」
虹「……………勝てねぇな…」
貴「あらなぁに？祥吾に勝とうとしてたの？」
虹「…お前の気持ちが、灰崎じゃなくて俺に向けば良いのにって思った」
貴「……ふふ、貴方って面白いわね。その勝負の結末を言ってしまうと、貴方は勝てないわ」
虹「…分かってる」
貴「それに…私は、貴方を家族のようなものだと思っているから、尚更ね」
虹「………血ぃ繋がってねーから、アリだろ」
貴「気持ちの問題よ。確かに正式には赤の他人だけれど、気持ちって大切じゃない？」
虹「……そうだな」
貴「でも、もしかしたら…貴方に惹かれていた世界もあったかもしれないわ。こんなに好きなんですもの」
虹「…だからさぁ……期待させんなって……」
貴「だって、それはそれで楽しそうだから」
虹「はいはい…お嬢様の仰る通りですよ…」
貴「ふふ…私たちってお互いに報われないわね。私は祥吾が好きで、貴方は私が好き。祥吾は私のことは好きじゃない。本当に報われないわ」
虹「……お前に好かれてるくせにお前を好きじゃない灰崎って、すげぇ贅沢者だよな」
貴「でも、無闇に告白を受けないでくれたのは祥吾の優しさだと思うわ」
虹「優しさ？」
貴「祥吾って、基本的に来る者拒まず去る者追わず…という感じなのよ、多分。適当な人と付き合っては別れる…というか」
虹「…それで？」
貴「私と適当に付き合って別れる、とかじゃないもの。優しいわよね、祥吾って」
虹「…………そこに優しさ感じててお前大丈夫なのか？その内ダメ男とかに引っかかりそうで不安なんだけど」
貴「あら、もしそうなったら貴方に追い払ってもらうわ」
虹「…あっそー……」
その時は宜しくね、と言えば修造は呆れ気味にはいはいと返事をした
……頼もしい執事ね、貴方は
大好きよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧夜叉 - 灰羽さん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります…！お気遣いまでありがとうございます！頑張ります！ (2018年7月31日 9時) (
レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 続編おめでとうございます！一話一話の展開が楽しみです。お身体に気を付けて、更新頑張って下さい。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: d302357e2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年7月30日 23時
