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No said
Aの体調は皆既日食が起こる数時間前にようやく元に戻り、あとは意識の回復を待つだけだった
我愛羅はずっと受け入れられなかった
Aが東雲氏族の末裔である事を
Aが封印によって死ぬという現実を
そして、転生しないという事実を。
受け入れられない事柄を前にして、我愛羅はずっとAの手を握っては、Aとの思い出を振り返っていた
我愛羅「Aが里に来た事は今でも鮮明に思い出す」
我愛羅「Aと話すのは楽しくてな。つい、書類を理由に部屋を訪ねたものだ」
我愛羅「一緒に空を散歩したあの日を、覚えているか？カンクロウに30分正座で説教を受けたが、あれは楽しかったな」
我愛羅「今思えば俺はあの時からAを………」
目覚めないAに語りかけるよう、我愛羅はポツリポツリと話した
我愛羅「……俺はまた、愛する者を失うのか」
テマリ「我愛羅………」
我愛羅の表情に、誰もかける言葉が見つからなかった
そんな中、病室に入ってきたのはカカシだった
カカシ「一応、里に厳重警備を敷いた。何が起こるか分からないからね」
シカマル「………そろそろっすか」
カカシ「あぁ」
シカマル達は忍。つまりこの里を守らなければいけない。
同盟国で砂隠れの長である風影もまた、忍。
つまり、砂隠れの民であり、儀式の最重要人物であるAを儀式完了まで守り通すため
警備をする必要があった
我愛羅「………火影殿、Aを側で守ってはくれぬだろうか」
我愛羅はギュッとAの手を握った
カカシ「それは風影殿に任せようと思ってたんだけど……」
我愛羅「俺は外で影からAを守る。それが、今俺がするべき事だ」
"頼んだぞ火影殿"我愛羅はこれ以上Aの側にいると、引き止めたい気持ちが溢れそうだった
だがそれは、彼が風影としてするべき事ではない
風影として、みんなを守る義務があった
自分の思い一つで、世界を滅ぼすわけにはいかない。
きっとそれはAも望んではいない、と。
ナルト「カカシ先生！空が！！」
カカシ「始まったか……！」
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作者名：紫希 | 作成日時：2021年6月8日 1時
