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風影様から伝えられた言葉を理解するには
あまりにも衝撃的だった
私の予想の遥か上を行く内容、
しかもまさか今、この場で伝えられるとは思わなかったからだ。
火影様とシカマルさん、カンクロウさんはニヤニヤとしていた一方で、
私はお面越しに涙を流し、風影様と両想いであると知って、嬉しかった
これほど、幸せなことはなかった
火影様から"ほら返事"と小声で突かれて我に帰った
返事をなんて返そうかと悩んでいた時、改めて風影様の言った"立場"という言葉を思い出した
「……申し訳ありませんが、お付き合いはできません」
私の言葉に、一拍置いてカンクロウさんは"はぁ！？"と声を上げ
シカマルさんと火影様は驚愕した
我愛羅「……理由を聞いても？」
「他里同士のお付き合い、まして重役同士となれば立場を考えねばなりません。」
"申し訳ありません"重鎮兼外交官と風影様。
他里の重役同士がお付き合いをしている、となると、もはや私達だけの問題ではなくなる。
重鎮である私は、砂隠れはもちろん、様々な里に対して、木ノ葉としての政治的判断・決断・進言など様々な責任を任されている
それ故に、砂隠れに対しての政治で妥当な判断を下したとしても、砂隠れに対して贔屓してると思われかねない
それは、内部のみならず他里に対してもそういった悪い影響を及ぼす。
その一方で風影様は、砂隠れの長。
木ノ葉の重鎮とお付き合いとなれば、利用していると捉えられる可能性もあり、
さらに言えば体裁的には昨日今日会った間柄であり、顔も名前と知らない女とお付き合いなど、威厳は失墜しかねない。
破局、なんてことになったら尚更だ。
それだけは、避けたかった。
私は風影様は結婚していると思っていたし
私が人柱力になれば、ましてや他里となれば叶わぬ恋なのは明白。
別々の道を歩もうと決め、火影様の言う通り重鎮にまで上り詰めた
重鎮になれば政治の大部分を指揮できるから。
もちろん、砂隠れに対してもできるだけの援助を行なってきた
重鎮になるのは私に出来る、砂隠れの民へのせめてもの恩返しだった
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作者名：紫希 | 作成日時：2021年6月8日 1時
