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飛影「我から説明しよう」
いつの間にか二方の戦いが終わり、九喇嘛様は疲れたのか、ふて寝してしまった
飛影「最初の封印者は我に触れた事で、金環日食の日に我の力が強まる事を知り、封印が綻ぶ事を予測していた」
飛影「例え予測だとしても、我を封印し直す者がいる事に越した事はない。」
飛影「そこで最初の封印者は、我を封印している時、氏族には300年に1度封印する者が現れる、という呪いをかけた」
"それが死者の呪いと呼ばれるものだ"そう話す飛影様は、悲しそうだった
「死者の呪い、ですか？」
飛影「あぁ。最初の封印者……ナキは自分が死んだ後の未来をよく気にしていた。大切な人の生きる未来を守れたか、とな」
"Aによく似ている"飛影様は懐かしむように、目を閉じた
飛影「ナキはなんとしてもA達の世界を守りたかったのだ。」
飛影「それ故に封印が解かれた我が適合者を探し出せるよう、300年に1度生まれてくる封印適合者の手の甲に、我の封印式の一部を刻むよう呪った。」
"だから今まで適合者が生まれてきたのだ"つまり最初の封印者、ナキ様という方のおかげで
私が生まれる世界がある、ということ。
ナキ様が守った世界を、今度は時代を経て私が守っている。
全ては死者の呪いによって、私達は生かされ、そして世界を繋いでいったのだ
九喇嘛「おい、その話続くのか？」
感傷に浸っていた時、九喇嘛様が片目を開けて怠そうに聞いた
九喇嘛「俺から小娘に話しがある。募る話は外に出てからしろ」
"分かったな"九喇嘛様が雰囲気をぶち壊してまで機嫌悪そうに言ったのは恐らく
飛影様が無傷で九喇嘛様が怪我をした事だと、そう思う
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作者名：紫希 | 作成日時：2021年6月8日 1時
