繋がり2 (ページ14) - 小説/夢小説

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「風影様、どうか命尽きる者の願いを、聞き入れて下さいませ」

我愛羅「あぁなんだ。言ってみろ」

"ちゃんと聞いているぞ"Aは握られている我愛羅の手を解き、ブレスレットを渡した

「記憶喪失だったとはいえ、本来、東雲氏族は木ノ葉の民。しかし、2年間砂隠れの民であったことも、また事実」

「東雲氏族としてではなく、"私"が砂隠れの民として生きた事実を、消したくはないのです」

「どうか砂隠れの里にこれを埋葬しては下さいませんか」

"繋がりを失いたくはないのです"東雲氏族は木ノ葉の民。
つまり、Aの亡骸は砂隠れではなく、東雲氏族が眠っている木ノ葉に眠るため、砂隠れにはAという人物が跡形もなく消えるのだった

我愛羅「………あぁ確かに聞き入れよう」

「ありがとう、ございます」

ブレスレットを受け取った我愛羅は、Aの瞳に光が失われていくのに気づいた

そしてAも自身もまた、別れが来た事を悟った

Aは最期の力を振り絞って我愛羅の頬に手を当てて、我愛羅の目から零れ落ちる涙を拭った

「………お慕いしておりました、我愛羅様」

"どうかお幸せに"Aはニコリと笑って、目を閉じた

我愛羅「A………？」

我愛羅の頬に触れていたAの手は、糸が切れてしまった人形のように落ちた

我愛羅「A………！」

呼びかけても反応がないAに、我愛羅は死を悟った

Aは静かに、そして幸せを願い我愛羅の腕の中で息を引き取った