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もう会えないのかな・・? ページ14

貴女「分からない事だらけだ・・」

そう言って深い溜め息をついた時、突如、私の部屋の扉が開いた。
扉の軋む金属音と鬼気迫る雰囲気に、その一瞬だけ心臓が高鳴った。

母「Aっ!!」

貴女「っ!?」

扉を開けて入ってきたのは私のお母さんだ。
憤りを露わにし、大きな足音を響かせながら私に駆け寄った。

母「アンタ今までどこに行ってたの!?
学校は欠席、家には帰ってきていない。
警察に捜索願を出すところだったわよ!!」

貴女「あ・・、ぇっと・・・」

叱責するお母さんに私は何歩か後ずさった。

油断していた。
お母さんは夜勤が多く、ほとんど家に帰ってこない。
だからこそ、暫く家を空けても問題なかったのだ。

だが、今回は長く空けすぎていた。

母「それに、このメールは何よ!?」

お母さんはスマホを操作し、バッ、と画面を私に向けた。
そこにあったのは私からの一通のメール。
日付は私が幕末に行っていた時のもので、一言だけ文字が書いてあった。


『幕末なう。』


貴女「え・・?
ええええっぇぇ!?」

それは私が以前、遊び心で送った内容だ。
電波は届かないはずだったが、何故か送られている。

母「何をやってたか知らないけど、明日からちゃんと学校に行きなさい!!
卒業できなかったら勘当するわよ!!」

怒鳴りつけるとお母さんは部屋を出て行った。
乱暴に扉を閉めると、僅かに天井が震えて釣り下がっている電気が揺れた。
階段を下りてゆく音が消えると、私は虚空を見つめながらベッドに腰をおろす。

貴女「もう会えないのかな・・?」

トシの最後の一言を思い出すと、涙が頬を伝った。
暫く嗚咽を抑えて落ち着かせると、すぐに立ち上がって机に向かう。

貴女「勉強しなきゃ・・」

そう呟いて私は椅子に座った。

素っ気無い一言(華成目線)→←写真の変化


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設定タグ:薄桜鬼 , アニメ , 岬鬼   
作品ジャンル:アニメ
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黒豆粉 - うおおお!終わり方カッコいいし、何よりお話が最高!!めっちゃ神作だ!ありがとうございました。 (2021年3月19日 23時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 亀吉さん» 亀吉さん>そんな、最高だなんて嬉しすぎてニヤけちゃいます! 文の構成など、ド素人で上手くかけているか不安でしたが、そう言ってもらえると安心します! 長い小説になりましたが、最後の最後まで本当にありがとうございました!! (2014年3月29日 19時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
亀吉 - いいお話でした!!最高です!!文の構成とか惚れ惚れしちゃいました。これからも色んな作品を書いて下さい!! (2014年3月29日 19時) (レス) id: e342c6528a (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - セレ―ナさん» セレーナさん>ありがとうございます!! 作者自身も二人のやりとりは書いていて楽しかったです^ ^楽しんでもらえて光栄です! 未熟なものでご迷惑をおかけした事もありましたが、最後の最後まで本当にありがとうございました! (2013年6月27日 19時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
セレ―ナ(プロフ) - 一章からよませていただきました!主人公とトシのしりとりのやり合いがすっごく面白かったです!!お疲れさまでした!! (2013年6月24日 0時) (レス) id: c5f487b712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:岬鬼 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2013年2月3日 15時

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