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ワガママと寂しさ(華成目線) ページ12

Aが土方さんの方に走っていったため、総司を始めとする幹部がAを追いかけていった。
伊那はその騒動に紛れていつの間にか屯所を出て行ったらしい。
結局この場に残されたのは私と不知火の二人だ。

華成「伊那らしいね。」

伊那の性格はここじゃ私が一番よく知ってる。
考えてなさそうに見えても、伊那が全て計算して動いている事も私は知っている。
だから、どういう意図があって地球儀を壊したのか謎なのだ。

その真意は分からないが、伊那には考えがある事を悟っている私は困惑した表情の不知火に問いかける。

華成「伊那の事、好きなの?」

私の問いに不知火は曖昧な答えを出した。

不知火「わからねぇ。
だが、伊那の奴、なんか見てて危ねぇんだよ。」

華成「同感。」

生まれてからずっと疎まれていたせいか、伊那は生きる事に執着している。
本当は不安で仕方ないのだろう。
無邪気な笑みを見せてるが、あれは仮初だ。

不知火「地位はあるが、必要とはされてねぇ。
その寂しさを埋める方法が伊那特有の“ワガママ”なんだろうな。」

伊那の自分勝手なところは際立って目立つ。
存在意義を見出せない伊那からしたら、唯一周りが自分に注目する手段だった。
寂しさを埋める為の行動が、逆に周りからの孤立を深めてしまう。
わかっていても、伊那はその方法しか知らないのだ。

華成「伊那は何か知ってるのかね〜
あそこまで強引にAを現代に返すなんてありえないし。」

暫しの沈黙の後、不知火は立ち上がって廊下に出た。

不知火「俺は伊那についてってやろうと思う。
異国に嫁ぐっても、俺がアイツに従ってんのには変りねぇからな。」

伊那を追いかけて廊下を歩き出した不知火だったが、すぐに戻ってきて、

不知火「そういやぁ、華成。
風間に気をつけろよ。じゃあな。」

と、言い残して走っていってしまった。
私は私で土方さんの部屋に向かう事にし、一度だけ伊那が去って行ったであろう方向を見る。

華成「また・・、会えるよね。伊那?」

小さく呟くと、今度こそ足を土方さんの部屋に向けた。

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設定タグ:薄桜鬼 , アニメ , 岬鬼   
作品ジャンル:アニメ
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黒豆粉 - うおおお!終わり方カッコいいし、何よりお話が最高!!めっちゃ神作だ!ありがとうございました。 (2021年3月19日 23時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 亀吉さん» 亀吉さん>そんな、最高だなんて嬉しすぎてニヤけちゃいます! 文の構成など、ド素人で上手くかけているか不安でしたが、そう言ってもらえると安心します! 長い小説になりましたが、最後の最後まで本当にありがとうございました!! (2014年3月29日 19時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
亀吉 - いいお話でした!!最高です!!文の構成とか惚れ惚れしちゃいました。これからも色んな作品を書いて下さい!! (2014年3月29日 19時) (レス) id: e342c6528a (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - セレ―ナさん» セレーナさん>ありがとうございます!! 作者自身も二人のやりとりは書いていて楽しかったです^ ^楽しんでもらえて光栄です! 未熟なものでご迷惑をおかけした事もありましたが、最後の最後まで本当にありがとうございました! (2013年6月27日 19時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
セレ―ナ(プロフ) - 一章からよませていただきました!主人公とトシのしりとりのやり合いがすっごく面白かったです!!お疲れさまでした!! (2013年6月24日 0時) (レス) id: c5f487b712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:岬鬼 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2013年2月3日 15時

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