あんスタ【もう1人の転校生】9 (ページ8)

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第85話ページ8

事は何も起きず進みたいと誰もが願っている。多少のトラブルは仕方が無いとしても、だ。

『事は何も起きず』みんなの一致した願いであったが、そんなものアイツに取っては関係ないと振り払われる。

楽しい文化祭。最後に行われる締めのKnights、紅月、LEONによるライブ(対決)。

七瀬(アイツ)にとっては、ぶっ壊したいイベントの一つだろうとあたしは分かっていた。

貴｢おぉ～( ✪ω✪ )｣

あんずちゃんの衣装を着てクルリと回ってみせる。着付けてくれたあんずちゃんにピースした。

無地の紺色のパーカー。後ろにはKnightsのシンボルのロゴマーク。

あたしは太股真ん中あたりの短パンだけど、他のメンバーは長ズボンだ。

瀬名｢あのさぁ…？｣

貴｢ん？｣

振り返ったら着替えた瀬名たち。似合ってていいねぇ、とあんずちゃんに問うと戸惑っているのかアワアワし始めた。まぁ、自分で自分の衣装を褒めるのは恥ずかしいよなぁ…あたしはするけど。

瀬名｢ホントに、この衣装でいくわけぇ？｣

まぁ、地味といえば地味。紅月やLEONの衣装に比べればほんと地味。

貴｢ふっふっふ～｣

ニヤニヤと笑うあたしはあんずちゃんに目配せ。視線があうとあんずちゃんもニッコリ笑顔を返してくれた。

気持ちが悪いんだけどぉ？と瀬名が腕を組みながらいう。まぁまぁまぁと数歩前に出て、

貴｢今日は、あたしのとっておきを披露してあげるから｣

不安がる彼らに向かって、あたしはキランと星がでるウインクをかました。