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『かっこいいなぁ』
手元の雑誌を見つめながら、ポツリと零れた。
しっかりとキメ顔をした5人の男の子たち。普段、高らかに笑い、落ち着きのない『かれ』に1番ギャップを感じる。
騎士らしい、といえば騎士らしい1枚の写真。
白い花束を手にセンターを務める月永くん、その周りを囲うように各々が立ち、…やはり騎士らしい。
『Newシングルかぁ。』
雑誌に綴られていたのは、新曲の告知と、それに併せたインタビュー記事。
まるで他人事のような、まるでただのファンのような言い方をしているけれど、実質あたしは未だ"Knights"所属で、だけど此処にあたしが居ないことに少しだけ淋しさを感じた。
矛盾していて、わがままで、醜い気持ちだった。
数分悩んだ末、結局その雑誌を購入し、家でゆっくり読むことにした。
有料となってしまったレジ袋にわざわざソレを入れてもらい、『ありがとうございます』と軽くお礼を言って本屋を後にする。
否、しようとした。
｢うっちゅ〜☆こんなところで会うなんて偶然だなっ！学院では見事に顔合わせないし、なんか久しぶりっ！｣
｢ちょっと、王さま！急に走り出して何…ってA｣
入口を出たところで、横からポンと肩を軽く叩かれて、驚いて視線を向ければ｢その人｣は二パッと笑った。
かと思えば、すぐしょんぼりして遠回しに物事を言った。まるで、｢あたしに避けられている｣とでも言いたげに。
避けていない、と言えば嘘になるし、直にそう問われたわけではなかったので何も言えずに入れば、もう1人息を切らして遅れてやってくる。
たぶん月永くんが投げ捨ててきたのであろう鞄を片手に、あたしの姿を認識すれば、瀬名くんはきょとんと首をかしげた。
『2人とも、レッスンはないの？』
｢今日は休み。一応、あんたにも毎週伝えてるよねぇ？｣
そういえばそうだった。
毎週月曜、決まって朝7時に瀬名くんからくるLINEには｢今週の予定｣と題してKnightsのレッスン日が送られてくる。
ヤレヤレ、と瀬名くんは首を振り、持っていた鞄をひとつ、月永くんに投げつける。
驚く月永くんを、フンッと鼻で笑い、スタスタと前を歩いていく瀬名くん。ふと、数歩先で立ち止まり、こちらに振り向いて、少し考えてからその口を開いた。
｢王さまと打ち合わせするんだけど、あんたもくる？｣
『打ち合わせ？』
｢そうだった！忘れてたなぁ！わははっ☆｣
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なこ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます~！そう言ってもらえて嬉しいですっ！これからも是非読んでやって下さい…！ (2023年3月6日 21時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ほんとにこの作品に出会えて良かったです！！設定からお話全てが最高です！！！陰ながら応援してます！！ (2023年3月4日 23時) (レス) @page34 id: 6a12c2dc89 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - お醤油さん» わー！コメントありがとうございます！個人的にはもう終わりまで決まってるので、スピード完結しそうですがこれからも、是非読んでいただけると…！頑張りますっ！ (2023年3月3日 23時) (レス) @page5 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
お醤油 - もう本当に面白いです！一気にスラスラ読んじゃいました！もう設定から好きすぎる…これからも作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2023年3月3日 21時) (レス) id: b53313ac14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ | 作成日時：2023年2月27日 19時
