よんじゅういち ページ42
｢今更なんだが、Aは部活に入っていなかったよな？｣
紅月のレッスンが終わり神崎先輩と鬼龍先輩がレッスン室を出ていった。
まだ残っている蓮巳先輩がタオルを片手に汗を拭きながらふとそんなことを言い出す。
部活なんて考えたこともなかった。
アイドル科な訳でもないし、そもそもそこまで暇じゃないし。あんず先輩も入ってないからそれが当たり前だと思ってた。
｢入ってないですけど…なんで急に？｣
単純な疑問を口にすれば、どこかバツが悪そうに眉をキュッと寄せてしまう。
珍しい表情に少し驚く。
｢…生徒会の仕事の時に姫宮に叱られた。副会長のくだらない私情のせいでAが孤立しかけているとな｣
姫宮さん、そんなに私の事気にしてくれてたの？
ほんの少し興味があるくらいだと思ってたのに。
確かにあの時蓮巳先輩から言われてるって話したけれど…凄い、思ってた以上の行動力。
｢俺の事情でAがそうなっている事は、分かっていたが…改めて指摘されると俺はなんて……｣
｢…そんなに思い詰めなくていいですよ。まさかこのタイミングで蓮巳先輩の初泣き顔見る事になるとか勘弁して欲しいんで｣
｢いつもより当たりがキツくないか…やはり怒っていたか？｣
怒ってないし、私が孤立しているのが先輩のせいだなんて一度も思ったことは…ないとは言いきれないけれど。
そもそも、私の問題が大きいと思うから。
｢全然怒ってないです、本当に。先輩が紅月の専属プロデューサーに任命してくれる前から私ぼっちだったし…むしろ感謝してるんですよ、私なんかを拾ってくれて｣
｢……A、正式にうちの娘に｣
｢ならないです。というか、姫宮さんの話からなんで部活になったんです？｣
｢部活に入れば、そこの部員との交友関係も広がると思ってな。単純な考えだ｣
…正直、どこの部活も私なんかお呼びじゃないと思うけれど。
それに私が入れる部活あんのかな。運動音痴だし。
｢…先輩、部活動見学みたいなのに付き合ってくれません？｣
｢付き合おう｣
生き生きとするの辞めて。
てなわけで、私の部活動見学が始まったのである。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1070人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
P - プri小説にて同じ名前の作品を見つけてしまったのですが、作者様と同一人物でしょうか…？フォロワー限定に設定されてあった為、お話までは見る事ができなかったので、もしかしたら偶然かもしれませんが…長文失礼しました。もう報告があったなら申し訳無いです…！ (5月1日 4時) (
レス) id: aa1dedb486 (このIDを非表示/違反報告)
如月らしいです(プロフ) - 急にまるまるのこと出てきてびっくりしました！！かわいいですよね！ (2022年12月3日 22時) (レス) @page5 id: 122eb5a4f8 (このIDを非表示/違反報告)
r - ユキトさん» わざとだと思います (2022年7月11日 8時) (レス) id: c7b0bd28c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひ - 宙くん推しでして、宙くんの優しさに思わず涙が出てしまいました、、ありがとうございます、、！ (2022年4月3日 16時) (レス) @page27 id: 051d399375 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - めっちゃ、好みです〜！応援してます…！！アル✴・アルマルちゃん、可愛いですよね…！！！ (2022年3月13日 23時) (レス) @page5 id: 6359c85515 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：彼岸桜＋α
| 作成日時：2021年11月14日 12時
