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───あれから数刻。
夢ノ咲学院のレッスン室を借りて、Eveの二人は適当な曲を二、三曲踊ったりして準備運動をしていた。私も真新しい玲明学園のジャージを着てスポーツドリンクや差し入れを作りに厨房を借りる。
先程のことは忘れよう、そう思って熱心に作業に取り組んでいたところ、どうやら多く作りすぎたらしい、私の目の前には大量のスポドリとはちみつレモン。
「うわあ、どうしよ……」
多く作りすぎた、そう思っても材料を無駄にすることは出来ないのでとりあえず作ったものをタッパーに詰め込む。重たいスポドリを持って、私はレッスン室までの道のりをふらふらと歩いていた。
「うわっ、誰、俺らの学校のジャージじゃない……
不法侵入?はあ、まさか不法侵入者に会うなんて、鬱だ、死にたい……」
「ひいっ、ごめんなさい!」
上から声が飛んできて、スポドリやはちみつレモンを落とさないように下に気を配って歩いていた私は目の前の壁───いや、人にどん、とぶつかってしまった。
「すみません、前見てなくて……ごめんなさい、不法侵入者じゃないです、許可は取ってます……!」
「あぁ……そうですか……って、え……!?っ、Aさん……!?」
「はい、私Aですけど……って、あ……」
沢山荷物を持っていて気づかなかったが、目の前のその人は確かに───高峯翠くんだった。
私が多い荷物を持っているのをみて、慌てて高峯くんはその半分を持ってくれた。
「お久しぶりです、Aさん……!」
「あ、久しぶりです……」
久しぶりに会った高峯くんの瞳は、なんだか嬉々としていた。
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ありさ(プロフ) - おかえりなさい!! (1月31日 22時) (レス) @page27 id: 00612c0ec4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - コメント失礼します。私も同じような経験したことがあります。そのせいか、私は親のことがどうも好きになれず…、笑たぴさんとても優しい方ですね。正直私は自分の気持ちに嘘をつき、事を終わらせました。だからどうか貴方は自分の生きたいように生きてください。 (2022年7月29日 21時) (レス) @page26 id: 973e1807e6 (このIDを非表示/違反報告)
べベンべエエェェ - 世界に繋がっていますから、モラルは保証されません。そういう人に話してみてはどうでしょうか。お母様が死にたい。といったなら死にたいのは今だけかもしれない。まだ未来があるんだから辛いときは一緒にいるから約束するよ。となどでも声をかけてみてはどうでしょうか (2022年6月5日 23時) (レス) @page25 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
べベンべエエェェ - 信じられてこの人なら話してもいいかもしれない。この人だけは絶対に信じられるという人を探してみてはどうでしょうか。クラスメイトや、ツイッター、相談部屋、Tiktokなどでもいいと思います。でも顔を知らない。一度も会ったことがないとなると (2022年6月5日 23時) (レス) @page25 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
べベンべエエェェ - 今まで一緒だったのに急になくなるのは悔しいとか、辛いとかよりもどうしてこうなったんだろうですよね。自分が生まれてこなければとか、自分ばかり責めたりしちゃいますけど、作者さんは悪くないと思うし、それでも自分が悪いと思うなら誰か一人だけでも、 (2022年6月5日 23時) (レス) @page25 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2018年10月18日 20時