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「僕たち嘆きの島の番人は『タルタロス』と『冥府』がある限り、この場所から離れられない。でも既存の世界を一度破壊し、ファントムと共存する世界を再構築すれば……僕たちはどこまでだって行ける!そうでしょ?」
「な……っ!?」
「僕たちにポジティブな気付きを与えてくれてありがとう。ヴィル・シェーンハイトさん」
「アンタたち……嘆きの島に収容されたファントムを解放して、世界を滅茶苦茶にするつもり!?」
もしファントムが解放されたら、世界がブロットで汚染される。高濃度のブロットは人に悪影響だ。実際にどんな影響を与えるかは見てもないから分からない。ただ、ファントムに変異するのも時間の問題だろうな。
「この世界には余計な
「『タルタロス』と『冥府』の解放は、その第一歩なんだよ!」
世界を作り変えてどうするんだ?全部リセットするっていうことは今まであったものも失われるってことだろ?それってイデアさんが大事にしてるものまでなくなったらどうするんだろうな。それとも、イデアさんは今大事にしてるものを捨ててでも世界を新しくしたいって?分からないな。
「……フッ、フフフ!アハハハハ!上等じゃない!見直したわ。」
「え?」
「やる前から無理だと決めつけて、ぐじぐじと蹲っているだけの状態より、ずっと健全。アタシはアンタたち兄弟のチャレンジを応援するわ」
「ヴィル先輩!?なにを言ってるんです!」
「本当!?じゃあ、ヴィルさんも僕たちの仲間になってくれる?」
いや、それはないんじゃないか?だって、失うものが多すぎるだろ。
「それはお断りよ」
「えっ……」
「なぜなら、アンタたちと同じで、アタシにも譲れない夢がある。世界で1番美しくなる……という夢がね。残念だけれど今はその道半ば。リセットされるのはとても困るの。夢が叶った後なら、アンタたちが作る新世界でさらに世界一を目指すのもやぶさかじゃないけどね」
「だから……アタシは、アンタたちの計画を全力で潰す」
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作者名:怜 | 作成日時:2022年1月31日 0時