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俺も困るな。そもそも俺はこの世界の住人じゃないから、リセットされてどんな影響があるか分からないんだよな。それに、アズールたちもどうなるか……。最期まで一緒ならそれもそれでいいかって思うんだけど、でもアズールたちもまだ夢半ばってところだろ？
そういうのは奪っちゃいけないものだ。俺はもういいけど、こいつらはダメだ。
「たしかにな。今の世界がクソッタレなのは同意だが……お前らの言う“新しい世界”になったところで、俺に旨味はなさそうだ。なら、面倒がねぇほうがいい」
「家業に縛られる苦痛は理解できなくはないが……権力者の思いつきに振り回されるのは大ッ嫌いなんでね」
「もしファントムが溢れ出せば、経済にも深刻なダメージが出るに違いない。コツコツ築き上げてきた財産が水の泡となってはたまりません！」
「
オルト・シュラウドがすがるような目で俺を見る。そんなふうに見られても俺も協力はしない。
「イデアさんとオルト・シュラウドがなにをしようと俺には関係ないけどさ。でも、面倒なのは嫌いだ」
「──というわけで、アタシたちは全員、アンタたちの敵に回ることにするわ」
「そっか……残念だよ。みんなとまた一緒にゲームがしたかったな。さようなら……」
ふっと掻き消えるオルト・シュラウドの映像。それと同時にカローンが湧き出た。数が尋常じゃないな。潰しに来たんだ。まあ、やられるわけにはいかない。これからあいつらの計画を阻止しにいくんだから。
「イデアさんたちは、本当に僕たちを排除するつもりのようですね」
「いい度胸だわ。やれるものならやってみればいい」
「構えろ、来るぞ！」
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作者名：怜
| 作成日時：2022年1月31日 0時
