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No side
「──どうして」
あの日、屋上で呟かれたバーボンの言葉には続きがあった。
「どうして、“あんな女を庇うんだ”。」
死の間際のことを思い出し、降谷は唇を噛む。
諸伏は、苦しみ悶えうずくまり他の者から顔が隠れたその一瞬の隙を使って、最後の言葉を降谷へ託していた。
『少女を──恨まないでやってくれ。』
唇の動きから、その言葉を正しく受け取った。
いっそ、間違いであったら良かったのに
この時ばかりは自分の有能さを恨んだ。
「…だが、ヒロの言う通りかもな…、あの少女を恨むのはお門違いだ。」
組織に公安のスパイが入り込んでいると気付かれた最初のきっかけは、Aの存在だった。
降谷は“黒澤”Aの存在を怪しみ、プロフィールにあった孤児院や学校へ調査させていた。
ジンの口振りから察するに、どうやらそれを見込んで組織の構成員を張り込ませていたらしい。
まんまとその偵察網に公安が引っかかり、組織内に日本の公安警察が潜り込んでいるとバレてしまった。
「…僕の…せいだ。」
黒澤Aのプロフィールを組織へ伝えたのも
公安に少女のことを調べるよう命令したのも
全て自分だ。
「ぼく、のミスが──
──諸伏景光を殺した。
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仮面タロウ(プロフ) - 深月さん» ですよね!!!夜の美術館とか似合いそうだなぁと思って書きました!いつかは夜のシチュエーションも書いてみたいですね(^^) (2022年8月21日 11時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - ジン……!!!!休日に一人で美術館巡っているとか可愛すぎます!そして、わかりみが深いです、ジン美術館好きそう(笑)続き楽しみにしています。 (2022年8月16日 21時) (レス) @page44 id: 8da4958f2c (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 小宮瑠璃さん» 嬉しい…!ありがとうございます!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - あお。さん» コメントありがとうございます!現在元気に3股してます!笑 これから4になるのか、もっと増えるのかは乞うご期待!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
小宮瑠璃 - 仮面タロウさん» めっさ楽しみですぅっ!!完結まで私はこの作品を推し続けます!! (2022年7月25日 22時) (レス) id: dbce0c6b80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2022年6月28日 12時