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Aside
「いてて….」
「肩大丈夫か?一応軽傷でも脱臼はクセ付いたら大変だから無理するなよ。」
眉を下げ、心配そうに私の腕をさすってくれているひろ君。
あの夜、スコッチさんをライさんの車に運び終わった後に、肩が脱臼している事に気付いた。
この状態で心臓マッサージしてたとかアドレナリンぱねぇ…
「まぁ、身体も鍛えていない素人があれだけ銃を乱射させたら当然だな。」
「……え、待って。Aちゃん素人だったの!?」
「正直あの時は君の死を覚悟していたよ。」
「…えぇ…あんだけ撃ってたから腕に相当腕に自信のあるのかと思ってた…。そういえば、1番離れてたライの頬に銃弾が掠めてたよな……え、やだ、怖」
「赤井さん、知らぬが仏ってことわざ知ってます?」
何事にも、知らない方が良かった事実なんて沢山あるんですよ〜
でも、狙った所に弾が当たらないヘッポコな腕前に、感謝する日が来ようとは思ってもみなかった。
あまりの当たらなさに思わず笑っちゃったし
「…ところで、ひろ君あれから身体の具合は大丈夫?シェリーが作った薬だから臓器メタメタになる事はないと思うけど…」
「大丈夫だ!ちょっと心臓止まったぐらいどうってこと……もあるか」
ひろ君のおどけた表情が、一瞬で真顔になった。
そりゃあ、そうだ。
一応医療に携わってる私でさえビックリ仰天なお薬だもん。
この薬は、志保ちゃんの研究過程で開発された偶然の産物で、強制的に心臓を停止させ、仮死状態にできる凄い薬だ。
けれど、3分以内に心臓マッサージなどの処置をしないと本当に死んでしまう死の薬でもある。
この薬について志保ちゃんは組織に報告していないので、私たち以外その存在を知らない。
ライさんとスコッチさんには、緊急時の際に使えるよう、薬を渡していたけど、まさかこんな早くに使う事となるとは…
後で志保ちゃんにお礼言っておかなきゃ。
「しかし、Aちゃんも思い切ったことするよなぁ…目の前で堂々と蘇生させるなんて。」
「あの時のAの行動には、俺も舌を巻いた。」
私が持っていた携帯用電気ショックは赤井さんから貰ったもので、普通の電気ショックとは他に、音と衝撃だけ与え電気は流れないようにする機能がある。
ひろ君を一回のショックで蘇生させた後は、全てダミーだった。
「ひろ君を死なせない為に、必死だっただけだよ。」
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仮面タロウ(プロフ) - 深月さん» ですよね!!!夜の美術館とか似合いそうだなぁと思って書きました!いつかは夜のシチュエーションも書いてみたいですね(^^) (2022年8月21日 11時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - ジン……!!!!休日に一人で美術館巡っているとか可愛すぎます!そして、わかりみが深いです、ジン美術館好きそう(笑)続き楽しみにしています。 (2022年8月16日 21時) (レス) @page44 id: 8da4958f2c (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 小宮瑠璃さん» 嬉しい…!ありがとうございます!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - あお。さん» コメントありがとうございます!現在元気に3股してます!笑 これから4になるのか、もっと増えるのかは乞うご期待!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
小宮瑠璃 - 仮面タロウさん» めっさ楽しみですぅっ!!完結まで私はこの作品を推し続けます!! (2022年7月25日 22時) (レス) id: dbce0c6b80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2022年6月28日 12時