これは｢現実｣だ ページ5
＿＿心の何処かで、帰ることは無いと思ってた
まだ私は小説や物語の中の話であると思っていたらしい。昨今よくある転生物しかり、そういう類の作品はトリップ先の世界に留まることがまず前提として作られている。
＿＿けど、これは｢現実｣だ
彼らは物語の登場人物ではない。戻ることは祝いさえすれど、反対することなど出来ない、これは受け止めなければいけないのだ。
目の前の彼らに気付かれないようにテーブルの下で拳を握りしめる。食いこんだ爪が痛いと俯瞰した自身が呟く。
しかし、そんなことは言っていられない。Aは自身を奮い立たせ、平静を装いながら、いつも通りの笑顔を浮かべながら二人に話しかける。
｢向こうさんの真意が分かったとなりゃ、話は早いさ。あとはこのメッセージを送り付けたのが【誰か】
って話だ｣
｢それこそ小道具担当とか職人、スタッフならここでどん詰まりだな｣
｢否。物語も意味に関係あた。きと脚本家や監督ね。名前分かたら話早いよ。盗んで脅す｣
｢なるほどな。オッケー、まずは監督からいくか｣
何を納得したというのか。手をポンと叩いて頷くキルアをAは窘める。こういう時ばかりは話が合うのだから困りものだ。
｢だから犯罪だっつの、止めろバカ共。んー…私は物理学や化学監修あたりもイイ線いってると思うんだけどね｣
悪びれもせず、冗談通じねぇ〜！と口をすぼめて、ペラペラと映画館で購入したパンフレットをめくるキルア。
ふと、彼の視線が一点で停止された。
｢どうした？｣
彼女が少し不安げにそう問いかける。その言葉に彼はフェイタンやAにも見える様、テーブルにパンフを広げ、ある一点を指さした。
『脚本・物理学監修 暮井 弾(くれい だん)』
おそらく、三人の心中が一致する。
フェイタンが目尻を下げ｢こいつか｣と呟くのと同時に、Aは高らかに笑い出した。
｢アッハ！！…！！ハッ、ハハッ！！ハ｣
突如として大口を開けて笑う彼女を二人は呆然と見つめる。
＿＿ハッー…なんつー偶然だよ神サマ
いや、こういうのは運命というのだろうか。もしかしたら必然なのかもしれない。なにか大きな、そう、ちっぽけな人間には制御出来ない流れがあって、それ故の神の施しなのかもしれない柄にもなくとAは思う。思わずには居られない。
そうこうして笑い疲れたのか、2人がけのソファに身体を預けると彼女はボソリと呟いた。
｢…それ、うちの大学の教授だわ｣
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佐々木(プロフ) - ゆずぽんずさん» ゆずぽんずさん！こちらでもコメントありがとうございます！(・∀・*)足りない頭を捻って頑張って展開を考えてるので応援してやって下さい！笑キルアとフェイの愛おしさは世界を救えますよね！！ (2020年12月4日 21時) (
レス) id: 507918a5ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽんず(プロフ) - 続編おめでとうございます!! 相変わらず、キルアとフェイたんが可愛いです…尊い…ここからどのように展開するのやら…続きが気になりすぎる…!!更新頑張って下さい!応援してます! (2020年12月4日 1時) (レス) id: 9e50515516 (このIDを非表示/違反報告)
佐々木(プロフ) - Ｖ／aria-worganさん» ariaさんお久しぶりです！今作でもコメントありがとうございます！前作でヒット数が伸び悩んでいたところ、ariaさんのコメントが心の支えでした！本当にありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年11月29日 22時) (レス) id: 507918a5ac (このIDを非表示/違反報告)
Ｖ／aria-worgan(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。続編頑張ってください！応援しています〜 (2020年11月29日 18時) (レス) id: f277376224 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐々木 | 作成日時：2020年11月29日 17時
