【H×H】元夢女子は逆トリップの夢を見るか？２【キルア フェイタン】

一体、なんだって言うんだ？ ページ2

『俺達の関係ってなんて言うんだろうな？親友か？はたまた、戦友か』

『そんなもんでくくれねぇだろ、俺とお前。名前なんてそれで充分さ』



そんな男達の掛け合いで、映画は終演を迎えた。


映画の内容はこうだ。


主人公Aの世界では他の世界軸を行き来出来る機械が発明される。そしてAの敵対組織は他の世界軸に機密事項を隠した。


故にAは別世界へ赴いて、機密事項を奪うというミッションを与えられる。そうして、別世界のもう一人の主人公B出会い、トラブルに巻き込まれながらも任務を成功させ、元の世界へと戻る。





＿＿邦画にしては最高に出来がいいSFだったな



Aはそんな感想を持ち、一口残こしておいたコーラを飲み終える。パッと館内が明るくなり、ゾロゾロと人が出口を目指して移動を始めた。


ググッと一伸び。2時間座りっぱなしの体を動かして、キルアへ声をかける。


｢流石話題作！中々良かったね。どうする？感想会、近くにイイ喫茶店を知ってんだけど｣


返答は無い。
そこで、ようやく気づいた。隣の彼が酷く神妙な顔つきをしていることに。


｢……その感想戦、アイツも混ぜねぇとな｣



重々しい声音でキルアは呟く。眉間には深いシワが刻まれていた。
アイツとは言うまでもなくフェイタンのことであろう。そうであるなら、十中八九｢トリップ現象について｣重大な何かを得たということだ。


しかし、Aにはどんなヒントを見つけたのか検討もつかなかった。



＿＿一体、なんだって言うんだ？



そう声に出したい気持ちを飲み込み、今はただ、急ぎ早にフェイタンのもとへ向かう彼を追い掛けた。

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