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「まぁまぁ。彼も反省しているだろうし、今日は勘弁してあげようよ」

横槍を入れてきたのは落ち着いた声。
金髪碧眼、眉目秀麗の男____天祥院英智だ。
彼はこの学園を統べる王、すなわち生徒会長。

そして僕は、この男も苦手だ。


「だが英智____」

「それに、説教続きだともう教室に来なくなるかもしれない」

「……」

英智君が僕を見る。
軽くウインクしてくれた。
彼なりのやり方でかくまってくれたのだろう、ありがたい。


「……柳葉、今回は不問にしてやる。が、次はないと思え」

「はーい」

さりげなく英智君の傍を通り、自分の机へ。
「ありがとう」と呟いたが、果たして届いたかどうか____。


*


昼休み、僕は食堂へ足を運んだ。
いつも弁当を持参し、食堂で食べている。

弁当のフタを開け、手を合わせる。
今日は三色のおむすびと、バジルとレモンのとりから揚げがメインだ。
もちろん自家製の野菜たちで作った。


「やぁ。相席、いいかい?」

「____ん。どーぞ」

「ありがとう。すごいね、今日もとても美味しそうだ」

「んん……なんなら君の分も作ろうか?」

「いや、それには及ばないよ。A君の重荷になりたくないからね」


相席を申し出たのは、英智君だ。
彼とは何度か一緒にお昼を食べている。
ちなみに英智君は食堂の食事派だ。


「知ってるかい、転校生の話」


唐突に切り出してくる。
僕はおむすびを飲み込むと、それを否定した。


「来年度から『プロデュース科』が新設されるのは、流石に知っているだろう?
それで試験的に入れられたんだ____女子生徒が」

「女子?大丈夫なの、それ?」

「それも含めて『試験的』と題しているんだよ。
フフッ、楽しみだね……この学院で、何かが起こりそうな予感がする……☆」

「その子、もういるの?」

「うん。制服はまだ支給されてないみたいだから、すぐ分かると思うよ」


へぇ、と流し、おむすびをかじる。
英智君もハンバーグにナイフを入れた。

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墨大蛇(プロフ) - 春斗さん» はい、ありがとうございます! (2016年3月7日 23時) (レス) id: 4010cde58c (このIDを非表示/違反報告)
春斗 - 更新頑張ってくださいね! (2016年3月7日 23時) (レス) id: c4a09d2157 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:墨大蛇 | 作成日時:2016年3月7日 23時

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