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ふわりと香った甘い匂い。
振り返ると高橋さんがいた。
緩く巻いた髪を靡かせ歩く彼女は、その綺麗な足を惜しみなく出していた。

「.....あれが85点」

確かにスタイルもいいし、悪い噂もない。

「.....汗臭」

すんと自分のジャージを嗅いで後悔した。
部活後で軽く汗を拭いただけの私がいい匂いなはずがない。

これが85点と38点の差。
彼女が志麻くん好みのショートカットにしたら100点だろう。
到底追いつけるはずもない。
制汗剤でも振りまくかなんて考えていると名前を呼ばれた。

「A」

「...志麻くん?」

「ちょうど良かったわ。さっき担任がな...」

「ストップ!」

「...え、何?」

近付こうとした志麻くんを慌てて止める。

「ぶ、部活終わったばっかりで汗臭いから」

「は?何しょうもないこと気にしとんねん」

「しょうもなくない!」

「てか今更やし。はい、これ書いて提出しろって」

制止も空しく私の目の前に来た志麻くんはプリントを手渡し去っていった。

(...今更って、)

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ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2019年12月28日 21時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - あああああぁぁぁぁ!!尊い!!これは神作品だ!!!!←テンションおかしくてごめんなさい。 (2019年7月13日 20時) (レス) id: e742c3b57e (このIDを非表示/違反報告)
あんちゃん。 - 普通に尊い…かわいい場面があって好きです!!((唐突の告白 いやかわいすぎて死にそうでしたし、好きな人と連絡途絶えたら死にますね (2019年7月5日 23時) (レス) id: f3f21f3def (このIDを非表示/違反報告)
とぅーかわ(プロフ) - 志麻さん尊かったです。こんなに良い作品書いていただきありがとうございます (2019年6月15日 20時) (レス) id: 819a8b2ac3 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26 - ランキングを見て来ましたー この作品ずっと首位キープしとるなぁ相当すごい作者さんなんやろなぁ誰やろなぁ って思ってたらまろまゆこさんでしたね、納得。これからも応援していますー (2019年6月13日 22時) (レス) id: 68377bc296 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろまゆこ | 作成日時:2019年6月12日 20時

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