いたずらハロウィン ページ4
ハロウィンイベントが終了し、私とあんずはプロデューサーとして後片付けに追われていた。
それも、今日限り！！
この書類を椚先生に提出すれば、終わり！
長かったなぁ、もうハロウィンライブ終わってから1週間経ってるのに。
「失礼します。書類届けに来ました」
「ああ、2人とも終わりましたか。お疲れ様でした。あとはこちらの仕事なので、ゆっくり休んでください」
なんか、椚先生といると背筋が伸びる。
緊張感っていうか、なんというか…まぁ、さがみんとは違うよね、うん。
「終わったぁ〜！長かった…」
「そうかな？わたしは仕事ある方が好きだけど」
「あんずは特別だよ…じゃ、私は帰るね！」
「うん、また明日！」
＊＊＊
一人暮らしの家に帰ってくると、中からは「おかえり」という声が。
待って、誰！？
「遅かったな。お疲れ様」
「あ、北斗…」
「何を驚いている？ついこないだ、合鍵を交換したばかりだろう」
あ、そうだった。忘れてた…！！
北斗、待っててくれたんだ。
「A、ここに来ないか？」
北斗が、ソファに座って隣をポンポンと叩く。
「ちょ…北斗…？」
隣に座った途端、北斗は私の腰に腕をまわし、抱き寄せてくる。
北斗が甘えたになる時は、いつもそう。
「A、お菓子は無いのか？」
「え？あ〜…ハロウィンの？ファンからたくさん貰ったでしょ？」
「…Aからのお菓子も、欲しい」
そう言って北斗は、ほっぺを膨らます。
可愛い。
これが男子高校生とは思えない…。
「ごめんね、お菓子ないの。近所の小学生たちがねだってきたからあげちゃって…」
というわけで、生憎うちにお菓子は無い。
買い足してくればよかった…まさか北斗が欲しがるなんて思わなかったし。
「そうか…お菓子は無いのか」
「うん、今度あげるよ」
「…なら、Aには悪戯だな」
北斗がにやっと笑う。
あ…変なスイッチ押しちゃった。
「…A」
「ひゃっ…ま、待って北斗…」
北斗が私を抱き寄せて、冷たい手が頬に触れる。
「Aは、やっぱりあったかいな…もっと触れたい」
北斗の唇が、私と重なる。
触れるだけだった優しいキスから、だんだん深くなっていく。
「…っ、ほ、北斗…っ、もう、終わり…っ」
息が苦しくなって、やっと北斗と離れる。
この時、北斗も顔が赤くなってたのは、
本人には秘密。
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作者名：スカーレット＊アルテミス | 作成日時：2017年11月21日 19時
