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「明星先輩。よかったら、あとで楽屋のほうにも来てくれませんか。『ユニット』の仲間を紹介したいですし、つくりたてホヤホヤの専用衣装もお見せしたいです〜♪」

「えっ、いいの? 行く行く! 朝霧先輩も、一緒に行こ〜?」


 そこでようやくAの存在を思い出したのだろう、スバルが振り向いて呼びかける。

 創も初めてAに気づいたようで、目を丸くしてお辞儀してくれる。


「そのひと、女のひとですよね? あのう、今日のドリフェスは『S2』なので。一般のかたの入場はちょっと......?」


 Aと創はお互いに初対面、もちろん自己紹介などしていない。


「それとも、普通科とか、別の学科のひとですかね? いやでも、そっちの制服でもないような......?」

「はじめまして。私は『プロデュース科』の人間よ。といっても、『プロデュース科』は私しかいなのだけれど...。

 私しかいないから、『アイドル科』と同じ校舎、同じ制服を使用しているの。一応、3年生よ」


 大方の説明を簡潔に行い、創は納得したように頷いた。


「あぁ、噂には聞いてます。ほんとに女のひとなんですね、ちょっとビックリしちゃいました。失礼なことを言ってしまって、ごめんなさいっ!」


 思いきり、頭を下げられる。


「気にしなくて良いわ。初対面なのだから、むしろ不審に思わないほうがおかしいもの。頭を下げる必要なんて、あなたにはないわ」


 創は恐る恐る顔をあげて、Aの顔色をうかがい、怒っていないのかを確認すると、ほっと胸を撫で下ろした。

 そして、天使のように微笑むと、お仕事を全(まっと)うしてくれた。


「同じ学院のひとなら、もちろん問題なく入場できますよ。はい、判子押しますので手帳を貸してください......♪」


 手慣れた動作で手帳を提示する。

 うんしょ、と創が全身で判子を押し付けてくれる。

 動作の1つ1つが、愛らしい。


 やり遂げた表情で、創は新たに判子の押された生徒手帳を返してくれる。


「ふふ。ぜひ、ぼくたちのドリフェスを楽しんでってくださいね、『プロデューサー』さん♪」


 創はAにそう言い、ぺこりと頭をさげた。

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- この作品の続編ですが、最新作はオリジナルフラグが外れておりません。違反行為ですのでちゃんと外して下さいね (2018年8月9日 18時) (レス) id: 93bb7a0f46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白銀桜夢 | 作成日時:2017年10月29日 17時

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