第１３話 ページ15
あーぁ、昨夜泣きはらしたせいで、目が赤く純血している。
「…大丈夫。普通にできる。私なら出来る｣
もしばったり会っても普通に。
私は今日の晩御飯を作るため、スーパーに行った。
たくさん買ってしまった。何せ、今日はセールだったからな。
しかし、今はまだお昼前。
………橋にいるかな…。
なんて、考えながら橋の方向へと足を運ばせた。
いた！カラ松君ひとりかな…？
「カラま……っ｣
『回り出したぜ、恋の歯車…！』
「っあ、……やっぱり…｣
やっぱり今日もあの女の人と一緒だ。
そりゃ好きになるのも分かる。
絶世の美女だし、スタイルもバツグン。
大人なお姉さんって感じがする。
……あの人に叶うわけない。
私とは天と地の差がある。
『…沙羅ちゃん？』
「……っあ、え？｣
声の主の方を振り向くと、そこにいたのは
トド松君だ。
泣いていたのを見られたかもしれない。
「あ、あはっ…これは違くて……！｣
必死に誤魔化したつもりだ。
だけど、トド松君にはお見通しだったらしい。
『…荷物持つよ！んで家まで送るから！』
「え、……ありがとう……｣
確かに正直重かった。
トド松君にはいつも助けられてるなぁ。
「……やっぱり、私なんかよりあの人の方が良かったんだよね………｣
泣かないように、下唇を噛んだ。
トド松君は袋を持っていない方の手で、私の背中を撫でてくれた。
「ありがとう……っ、｣
『…………トド松？』
『えっ？』
「え………っあ、
カラ松君……｣
カラ松君にまで見られた。
『……ッ！なぜ泣かせているんだ！おい
トド松！！』
カラ松君は何か勘違いしたらしく、トド松君の胸ぐらを掴みあげた。
「えっ、カラ松君違っ……｣
『……本当に沙羅ちゃんを泣かせたのは誰のせいだと思ってんの？カラ松兄さん』
『………は？』
『それが分からないって言うなら、沙羅ちゃんを悲しませるだけだよ』
スルッと胸ぐらから手が離れ、カラ松君は固まってしまった。
「あの、カラ松く…『行こ、沙羅ちゃん』
……っあ、はい……｣
あの二人の会話の意味が、全く分からない。
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作者名：妄想腐女子 | 作成日時：2018年3月13日 9時
