行方不明43 ページ44
_No side_
A「…はぁ」
零「どうしたのじゃ?」
殴ってこないAを見て零はこてんと首を傾げ頭に大量の疑問符を浮かべた。「矢張りお兄ちゃんは殴れないのかえ?」とふざけ半分で零が聞くとAは黙ってしまい、「えほんと?」みたいな顔をしていた。
A「……これ以上はダメだ。また毒が回って自由がなくなる。……じゃあね」
Aが軽音部室から出ようとすると、零がその腕を掴んで引き寄せ、Aを胸の中に収めた。
そして優しく頭を撫で背中を規則的に優しく叩いた。まるで赤子を宥めるように。
零「……そのネクタイピンか?」
A「……ノーコメント」
零「眠いなら寝ていいぞ」
A「……」
零が背中を叩いたりしていると、頭をかくかくとさせて瞼をたまに閉じたりしていた。零の方に倒れそうになってもすぐに体勢を戻してしまうが、眠そうなのは明らかだった。
A「…寝ない」
零「隈見えてるぞ?どうせサボっても頭いいんだから、寝るぞ」
零はAの脇に腕を入れて抱えあげ、自分と共に棺桶の中に入った。
A「ちょっ……離して」
零「さっさと寝ろ」
零は先程より強い力で抱き締めAの頭を撫で続けた。Aの抵抗など気にせず本気で寝かせたいようだ。
A「…ン……寝な…から……離して…」
零「ほれほれ、安心せい。お主の嫌なものも怖いものもここにはない。あったとしても我輩が、全てからお主を守ってやるぞい…♪」
優しく言うと、Aはいつの間にか目を瞑って正しい寝息を立てていた。
零「おやすみ、俺の可愛いA♪」
零「(愛いなぁ……こんな可愛い寝顔で、いつか本当に襲われるのでは?まぁ、襲われそうになったら俺がその相手に地獄見せて生きてることを後悔させるだけだが。)」
零は愛しいものを見る目でAを見ていた。そして割れ物を扱うように優しく頬や頭を撫で抱き締めた。
零もその後すぐに寝てしまい、それまで軽音部には誰も入ってきていない。
───
Aが目覚めると、昼休み5分前の時刻だった。一瞬で顔面蒼白になり、棺桶から出ようとする。だが零に体を掴まれていて逃れられない。意識がないようには思えないほど強い。
A「…起きてるでしょ」
零「バレたかのう」
A「力強すぎんだよ。取り敢えず戻るから離せ」
零は渋々Aを離して、Aは軽音部から出ていった。
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ルナ(自称天才☆)(プロフ) - わかりました!みてみますね! (2022年8月20日 14時) (レス) id: 2c52dd1a0d (このIDを非表示/違反報告)
死柄木朧(プロフ) - ルナ(自称天才☆)さん» 一応続編で夏目くん書いてみましたがご覧になられましたか?でしたら感想とか改善点をお願いします。夏目くんストーリーで見たことないので口調が…。ご協力お願いします (2022年8月19日 21時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(自称天才☆)(プロフ) - は〜い!ありがとございます! (2022年8月18日 21時) (レス) id: 2c52dd1a0d (このIDを非表示/違反報告)
死柄木朧(プロフ) - ルナ(自称天才☆)さん» リクエストありがとうございます!まだ出てないですね!ごめんなさい!続編で出させていただきます!また何かあったらどんどんリクエストなどください! (2022年8月18日 8時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(自称天才☆)(プロフ) - こちらこそありがとうございます!リクエストなんですけど、出てたかわかんないですけど...なんかとりあえず推しが夏目なのでswitchとの交流が見たいです!よければよろしくお願いします!長文失礼しました〜 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 2c52dd1a0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名F | 作成日時:2022年8月2日 14時