傷のついた少女【鬼灯の冷徹】 (ページ42)

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42え？え？え？ページ42

白澤「誰………お香ちゃん？…………」

白澤「え？」

A「……」

鬼灯「えりを離しなさい白豚」

白澤「……A…ちゃん？」

僕が振り向くと目の前に、ボロボロになったAちゃんが立っていた。

白澤「何で……え、転生……したんじゃ…」

駆け寄って抱きしめた。髪の毛がもとの長さにもどっている。

白澤「何でこんなボサボサに……ん？」

髪の毛を触っていたら、手に固い物が当たった。

白澤「え、なにこれ……………ツノ…？」

鬼灯「転生とは、なんの事です」

白澤「あ、え、いや、僕はてっきりお前が僕に黙って勝手にAちゃんを転生させようとしてるのかと…」

鬼灯「そんな事するわけないでしょうが」

白澤「え……」

周りを見ると、お香ちゃんや閻魔大王がニコニコと笑っている。

白澤「……どういうこと？何でこんなボロボロ……しかもツノ生えてるの」

鬼灯「Aさんは、もう人間ではありません。」

白澤「え？」

鬼灯「鬼になりました。」

白澤「え、うん………え？」

鬼灯「以前私はヒトの体に鬼火を入れて鬼にする方法を本で知りました。色々な人に許可を貰い、それを実行させていただきました。」

白澤「……」ポカーン

鬼灯「いろいろ大変だったんですよ。現世から遺体を探し出して来たり、鬼火を集めて来たり。ちなみに母親は懲役されていましたよ」

白澤「へ、へえ…」

鬼灯「Aさんの本体(遺体)に亡者であるAさんの魂を再び入れ、死体状態の体に鬼火を投下することで完全な鬼になりました。」

白澤「てことは……」

鬼灯「はい。転生する必要はありません。」

白澤「……！！」

白澤「普段朴念仁のくせに……バカ…じゃねえ…の…仕事しろ…よ……」グスッ

鬼灯「いい年のジジイが何メソメソしてやがる」

白澤「うわぁぁぁあんありがと鬼灯ぃぃぃ！！」ポロポロポロ

A「はくたくさま」

白澤「グスッ……この、体中のアザ…何？」

鬼灯「亡者の時は治っていましたが、本体は死ぬ直前の物なので、死んだ時そのままの状態です。つまり、虐待を受けていた時のアザです。」

白澤「なるほど……ひどいなあ…また風呂とか入って汚れも綺麗にしよう、Aちゃん」

鬼灯「白澤さん、そのためにいまお香さんを呼んでおいたのですよ」

白澤「へ？」

お香「ふふ、その辺は任せてくださいな♪」