傷のついた少女【鬼灯の冷徹】 (ページ25)

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25語るページ25

鬼灯「だからその縁とは何かを聞いているのです」

白澤「ヒミツ」

鬼灯「言え」

白澤「えーヒドくない？さっき僕には『お前に話すような事じゃない。』とか言っておいて！」

鬼灯「チッ」

白澤「まあいいや。教えてあげる」

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大昔。北京原人の観察を１人でやってたら、何故か北京原人の中に１人だけ、顔立ちが僕に似ている子供がいて、女の子だった。

初めてそんな人を見たから、気になって毎日見てたら恋愛感情わいちゃった。

初恋だった。

でも北京原人って今の人間よりもずっと寿命が短いわけだし、すぐに死んでしまった。

僕はその子が死んだ後、死んだものは「転生」するという知識を得た。

転生先を追って、見つけたのは大きな大きな魚だった。

でも、火山が噴火して死んじゃった。

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白澤「僕はね、転生していく初恋の人をずっと追いかけていたんだよ」

鬼灯「ほう」

白澤「他にもどっかの村のみなしごだったり普通の女の子だったりしたよ」

鬼灯「…」ピクッ

白澤「ん、どしたの」

鬼灯「いえ、何でも。続けて下さい」

白澤「初めて声をかけたときにはもう結婚してたって時もあった」

白澤「でね、地獄が制定された時、魂を見失っちゃったんだよ。」

鬼灯「………」

白澤「いくら探しても分かんなくなっちゃって、それでヤケになっていろんな女の子と遊びまくったの。」

鬼灯「浮気が早いな」

白澤「でもついに見つけたんだよ。」

鬼灯「………」

鬼灯「Aさんが、その転生先というわけですか。」

白澤「そう。」

鬼灯「だから引き取って、今度こそ自分の物にしようと？」

白澤「言い方悪いなあ。まあそんな感じだけど」

鬼灯「なるほど。それはそれは。あなたにも本命がいましたか」

白澤「失礼な！僕だって本気があるんだよ」

鬼灯「ならもっとアタックしたらどうですか」

白澤「やっと見つけたら、この様だよ。酷い目に遭わされてて、言葉もままならない。だからね、僕がこの子を癒やしてあげるの。」

ガチャッ

白澤「あ」

鬼灯「ああ」

桃太郎「あれ、荒れてない」

鬼灯「何の事です？」

桃太郎「いや、あなたたちをここに揃えておくと帰ったら部屋ぐちゃぐちゃなんだろうなと思ってたんですが」

白澤「だってAちゃん寝てるんだもん」

鬼灯「巻き添えにするのはアレですから」

桃太郎「店が壊れてなくて良かった……」