傷のついた少女【鬼灯の冷徹】 (ページ14)

今日:17 hit、昨日:28 hit、合計:80,088 hit

14帰宅ページ14

白澤「ただいまー」

桃太郎「あ、お帰りなさい～。晩御飯の準備、もうすぐ出来ます。」

白澤「あれ、もうそんな時間？」

時計を見ると、夕方6時。

白澤「んー？何か全然時間が進みまくってんの気づかなかった」

桃太郎「ぼんやり過ごしすぎでしょうよ…」

白澤「そうだねー……。あ、見てこれ、着物。」

Aを、桃太郎の前に立たせる。

桃太郎「なかなか良い色を選びましたね？この花の模様も。」

白澤「でしょでしょー！試着したままお金払ってきたんだー」

桃太郎「ああ、その大きな袋は唐装束が入ってるんですね」

白澤「うん」

桃太郎「晩御飯できましたよ。」

白澤「ああ、うん、食べよう。Aちゃんおいで」

Aちゃんの両肩をつかんで僕がいつも座っている椅子の横の椅子に座らせる。

A「みそしる」

白澤「ん、そうだよー。桃タロー君が作ってくれるお味噌汁は美味しいよ」

A「みそしる、あつい、しんだ」

白澤「え？」

A「おかーさん、あつい、いった。」

白澤「え、何って？」

桃太郎「わ、わかりません」

A「みそしる、あつい、おかあさんいった、わたし、しんだ」

白澤「ごめん、わかんない…」

A「んん」

白澤「と、とにかく食べよう」

なんとなく何かがひっかかる。

僕は食べながら考えた。

白澤「お腹いっぱいになった？」

A「…」コクッ

白澤「じゃあお風呂入って来てもらえる？」

白澤「あ」

桃太郎「ん、何ですか？」

白澤「しまった。Aちゃんの寝間着が無いや。」

桃太郎「あちゃー」

白澤「どうしよう」

桃太郎「何か動きやすい服とか持ってないんですか？」

白澤「うーん…僕の仕事着は動きやすいけど。これの予備でもいいかな？」

桃太郎「かなりぶかぶかでしょう」

白澤「脱げるほどじゃないから大丈夫だよ、明日買って来なきゃ。ちょっと持って来るね」

桃太郎「はい」