ぶりっ子、前世を思い出す【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ３６ ページ38

＊
Side change.


＿＿＿戻って、来てしまった。

原作のキャラが死ぬわけないだろう。
そんな事思えなかった。彼は、私と同じ今を生きている。漫画のキャラだと切り離すことが出来なかった。

しかも、イレギュラーの私がいることによって原作がどう変わるかなんて分かりやしない。

……師範には、焼き鳥が伝えてくれると思う。
逆にコレ見てなかったら絶対に焼き鳥にしてやるからな焼き鳥。(？)

善逸くんが死んだらなんて、考えるだけでゾッとする。体の震えが止まらない。


｢…いってえなァ、女。まあまあ、ノコノコと戻ってきやがって……。まあご馳走が増えた事だし良しとするか｣

『えっ、お前そんな饒舌に喋れたの！？キモ！！！』

｢Aちゃんに手出したら許さないからな｣

『(えっ、なんか善逸くんがヒーローしてる)』


ギロリと強く鬼を睨む善逸くん。
こいつを倒してからじゃないと埒が明かないと感じたのか、真っ直ぐ善逸くんに向かっていった。

善逸くんは肩の傷が思ったより深いのか、フラフラとしている。…………絶対危ないじゃん！！これ！！！

腹に力を込め、身体中の至る所が熱くなる。
鍛錬中、何度も味わった感覚。

地面を強く蹴り、鬼へ向かった。


【光の呼吸 壱ノ型 閃光斬】


キラリ、と刀の振ったとおりに光がうかぶ。

しかし、惜しくも首を外してしまい肩から腹にかけて傷を作っただけだった。


｢…………ッこのアマァ！！！｣


絶体絶命、鬼の爪が私の顔に届く。
その瞬間、


【雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃】


鬼の首が、宙を舞った。



『……………………あれ？』

｢……………………えっ｣


『｢？？？｣』

お互いがお互いを指さし、３分ほどフリーズした。

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