＊まさかの起こし方 ページ43
そんな事がありながらも、気づけばもう昼休みも終わる。
流石に起こさないとマズイと思って、Aを軽く揺する。
けど……全然起きねぇ……
起きねぇどころか、反応一つねぇ。
どんだけ疲れてたんだよ……
翔「A。おーい、授業遅れんぞー？」
……反応なし。
これ本当にやべぇな。
一瞬このままサボるかとも考えたけど、流石にそれはマズイ。
俺の心配もだけど、特にAは大事な仕事抱えてる分、そっちに響くとマズイ。
どうしたもんか……
……こうなったら！！
翔「おーいAー！！早く起きねぇと、キスすんぞー！！」
………やべ。
自分て言っといて小っ恥ずかしい……！！
つかなんで咄嗟にこれ思いついたんだよ……
自分で自分が分かんねぇ……
ーーークイッ
翔「んおぉ！？」
1人で恥ずかしがってると、服の裾を引っ張られるのがわかった。
お、起きたのか！？今ので！？
なんか……すんげぇ複雑……
そんな事を思っていると……
『しないの？』
指文字でそんなことを言い出したかと思えば、自分の口元を指さすA。
だあああああこのド天然！！
翔「するかあああ！！」
恥ずかしい勢いでつい大声で突っ込んじまう。
対してAは、何故かちょっと残念そうな表情をする。
おいちょっと待て、本気でしてほしかったのか？
……さ、流石にダメだろ！！
けど……
翔「っ……！！あーったく！！A、こっち向け！！」
どうしてもAのこの顔には適わねぇ。
勢い任せにこちらを向かせて……
おでこに、キスをした。
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作者名：十九 雷音 | 作成日時：2017年4月23日 1時
