【うたプリ】繋ぐ音色はいつだって【来栖翔】 (ページ38)

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＊応援と迷いページ38

翔「何の話だったんだ？」

龍也先生に呼び出されたかと思えば、なんとも言えない表情で戻ってくるA。
気になって問いかけてみると、少し戸惑ったような表情をした後、ノートに文字を書く。

『シャイニング事務所に、別の事務所から作曲の依頼が来てるらしい。それ、やってみないかって』

翔「えっ、マジかよ！！」

予想もしなかった答えに、つい大声を出してしまった。
でも、それってすっげぇことじゃん！

『けど、その前に学園長に今回のテストの曲、聞いてもらわないといけない。そこではじかれたら、この話ないよ』

翔「大丈夫だって！！あんだけすげぇ曲だったんだ。はじかれるわけねぇよ」

『でも、相手は学園長だよ？』

翔「関係ねぇって。それに龍也先生だって、学園長に出して通じるって思ったからそう言ったんだろ？自信持てよ」

“な？”と言って、頭をポンッと撫でてやる。
まだ少し不安そうだったけど、ほんの少しだけ嬉しそうな笑顔を浮かべるA。

この話が成立すれば、事実上のデビューも同然なんだし、頑張れよ、A。
けど……応援する傍ら、ふとこんな自分勝手な疑問が浮かんでしまう。

デビューってなるんなら、Aがこの学園に通うこともなくなるのか……？
そうなったらまた……離れんのか……？

……いや、何考えてんだ俺。
大事な幼なじみの、でっけぇチャンスだろ？
応援してやんないで、どうすんだよ。

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