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昼の話し合いの時間にリコ先輩等から突き刺さる視線に私は重い口を開いた。
「黒子が人狼でした」
その言葉に、皆は何の驚きも見せずに小さく頷いた。
何時から私達はこんなに歪んだ性格になったんだろう……何時から人の死を当たり前だと思うようになったんだろう。
「それじゃあ、このゲームは私達市民側の勝ちね黒子くん」
「はい、おめでとうございます。僕としては皆さんが喚く顔はとても有意義で見てて楽しかったです」
何を思って黒子はあんな事を言うのだろうか
また人の心理誘導でも図っているのだろうか
だとしたら、私達は黒子に感謝すらすべきなのかもしれなかった。
「お別れだな黒子」
「赤司くん、さようならですね。今日まで楽しかったです」
黒子は何時ものようにただ笑った。
投票結果は勿論黒子に集まり、黒子は笑って倒れた。
スクリーンには市民チームの勝利が決定しました、と表示されて私達は安堵する。
「やっと、おわったね」
「そうだね、これでどんな願いでも一つ叶えて貰えるわけか」
赤司くんは目を伏せて笑った。
こんな形の勝利は望んでいなかったのだろう
皆も同じだろうけどさ。
でも、今は理解していないんだと思う……仲間の死を。
けど、私達はいやでもこれから知ることになるのだろう。
もう、皆がいない、ということを
「……生き残った人の方がよっぽど残酷じゃない…」
私の言葉を肯定するかの様に青峰と赤司くんは押し黙る。
返す言葉もなかったのだろう。
*
私達は一度部屋に戻された。
部屋に入ったと同時に携帯画面に『貴方の願いはなんですか?』と表示される。
そして、私はそこに願いを記入した。
ーーーーーー皆との日常を取り戻したい。
叶うわけのないかもしれない、その願いに全てを込めて私は迫り来る睡魔に身を委ねた。
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フラン(プロフ) - 愛花さん» 読者のクセしてって……文句じゃなくてアドバイスと受け取れば良いじゃないですか……後、読者じゃないと、文句や感想は言え無い気がします (2018年6月12日 1時) (レス) id: 0b24153201 (このIDを非表示/違反報告)
愛花(プロフ) - 汐里さん» いいよ、別に返さなくて。つか、時間の無駄じゃん? (2015年3月31日 23時) (レス) id: 440c5300df (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - 愛花さん» お疲れって言っても結構前に完結してんだけどねwwてか下のコメントくれた人にそもそも私が気付いてなかったわ。面目無いっすわ、もうだいぶ経ってるけどコメント返したほうがいいかな?つかおまっwwクソとかいうなw (2015年3月31日 23時) (レス) id: 499572e2f5 (このIDを非表示/違反報告)
愛花(プロフ) - 良作だった!お疲れ!!下に読者のクセして文句言ってる奴いるけど、全然気にしなくて良いと思うよん、つかンな事書かなくても良くね?的なwwクソすぎw (2015年3月31日 22時) (レス) id: 440c5300df (このIDを非表示/違反報告)
巴(プロフ) - 妖狐くらい出せよww (2015年2月28日 21時) (レス) id: 602b9e4d17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汐里 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2014年9月21日 14時