何も知らずに生きてきた【BLEACH】 (ページ44)

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三十七話ページ44

Aが現世に向かう時、柘榴を初めとする十四番隊は穿界門まで見送りに来ていた。

「柘榴も困ったことがあったら隊員を頼りなよ。みんなも柘榴のこと助けてやってね。」

はい！という力強い隊員たちの声とは裏腹に柘榴の顔は曇っていた。

「柘榴……。」

「あ、はい。任せて下さい！」

柘榴の返事にAはため息を漏らす。

「はぁ……敬語やめて。あと、次に私が尸魂界に戻ってくるまでにやっといて欲しいことがある。」

「な、何をすれば？」

柘榴のぎこちないタメ口をまぁまぁといった顔でAは言った。

「お前以外の隊員全員を今のお前より強くすること。それと、柘榴は今の私より強くなること。もちろん、白打みたいな体術も鬼道も斬魄刀の扱いも……。全部、今より上を目指すこと。」

わかった？とAは柘榴の顔を見据え続ける。

「これから先、藍染だけじゃなくもっと強い敵も現れる。どの隊もやってることほど抜かりなくやるんだ。尸魂界と現世を現世を護るのは私達だよ。いいね？」

Aは柘榴の返答を待つ。

「はい！吃驚するくらい成長させてやりますよ」

任せて下さいと言う柘榴の言葉に口を緩ませたAはそのまま穿界門へと向かった。

「あと、その敬語もなんとかしといてね。」

たったそれだけを言い残して。

Aはまだ知らない。