何も知らずに生きてきた【BLEACH】 (ページ37)

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三十一話ページ37

場所は十四番隊。

Aは柘榴のもとへ向かった。

「隊長！！お帰りなさい！もう、体調はいいんですか？」

「あーうん。もう平気。迷惑かけたね。」

「いえ、そんなことありませんよ。」

爽やかに笑みを見せる柘榴に対し
Aは怪しげな笑みを浮かべた。

「そーか！なら良かった！ところで柘榴、3時間後に隊首会が開かれる。お前も来い。」

「どうしてですか？」

「いーから来るんだよ。副官章はつけなくていいから隊首会室に行くんだぞ。」

柘榴は驚いてあたふたし始める。

「え、俺なんかしましたか！？いきなり全隊長の前に出るなんて……」

Aはそんな柘榴に拳骨を落とす。

「痛い！！何するんですか隊長！」

Aは頭を抑えて涙目の柘榴の腕を引っ張る。

「ちょっとこっち来い。」

柘榴は不思議に思いつつもAが真面目に話していると察し、黙ってついて行く。
着いた先は隊員が鍛錬する訓練場だった。

今も非番の隊員達が自らの力を磨こうと斬魄刀を振っている。

「隊長、訓練場がどうかしたんで＿＿」

柘榴の言葉をAが遮った。

「隊員達の腕が上がっている。最後に私が指導した時よりもずっと。どうしてだと思う？」

Aは隊員達をまっすぐ見たまま柘榴に問いた。

「それは、隊員達が日々鍛錬に励んでいるからで」

「違うな。」

「え？」

「確かに自己練習でも腕は磨ける。だが、誰かの指導がなければ悪い癖がつく。うちの隊員にはほぼそれがない。それは毎日と言っていいほど頻繁にお前が面倒を見てるからだ。」

違うか？とAは柘榴に目を向ける。

「それは……」

柘榴は少し知っていく。